いま情報は”上意下達”ではなく”相互共有”でないと、仲間意識も主役意識も芽生えない時代になっていると思う

こんにちは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

いま私が光風流で特に意識している事の1つに”情報の相互共有”があります。
私はこの情報の相互共有ということが今の時代を象徴しているし特徴でもあると思っています。

スマホの誕生が世の中を劇的に変化させた

いまやスマホやパソコンがほぼ全員に行きわたりライフラインの1つになっています。
”ググる”って言葉がある様に、解らない事を調べるのはスマホやパソコンで一発ですし、ホテルやお店を予約するのはネットの方が安くなったり、水の様な重いものは運ぶのが大変なのでネットで注文すれば玄関先まで配達してもらえちゃうという、10年前と今とでは人々のライフスタイルも価値観も大きく変わってきています。
そして今年の流行語大賞にもなった”インスタ映え”という言葉に象徴されるように、人類すべてが発信者として色々な情報を送り出す事が出来る時代にもなっています。

そんななかで、情報の流れ方も10年前とはマルッきり変わってきているように感じています。
以前ならば会社や商店や団体など一つの組織が有った場合に、情報は上意下達(じょういかたつ)でよかった時代が長く続いていました。いうなれば情報と言うのは一方通行で流れる方向が決まっていたのです。
これは新聞やテレビやラジオも同じだったと思います。
しかし約10年前にスマホが生まれこの10年間かけて普及した事によって、これまでの一方通行ではなく双方向の流れに変わったと思うのです。

情報は一方通行ではなく双方向の流れになっている

今や情報は共有し合うものであり、その流れは誰かが発信してみんなで共有するというものではなく、お互いが発信者になると共に受信者になるものだと思います。あなたやる人。私見てる人。ではなくなったと言うことです。
SNSがこんなに普及している事を見ても、全員が発信者になる事を求めていると言うことが出来るでしょう。(ただしその発信の量や範囲は一人一人違いますが。。)
すなわち、そう言う横のつながりと言う環境を整えることが何よりも大切な事になっているのだと思っています。

主役意識と仲間意識を持つ組織は、1人のカリスマを超える

1人の偉大なリーダーがカリスマを発揮して引っ張っていくというというのも素晴らしい事だと思います。しかしその場合、そのリーダーが順調に行っている時にはいいのですが、体調を崩したり事故になったりというような不測の事態になった時には一気に停滞してしまう恐れがあるます。時には停滞どころか消滅の危機すら出てくるでしょう。
なので仮に偉大なリーダーが存在していたとしても、横のつながりをシッカリと持つ事が出来るようにするのが良いと私は思っています。

いけばなをどのようにして楽しむか。いけばなの楽しみをどうすればもっと広げる事が出来るのか。そこに不可欠なのは全員が自ら参加している意識を持つ事が出来るようにすると共に、仲間意識を共有できるようにするために情報の相互共有が絶対に不可欠だし、その事なしには達成できないと思っています。
今までになかった時代になって、今から何が起こるのか、どんな面白い事が出てくるのか楽しみでワクワクしちゃいます。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。