一年に一度、チョットだけの感謝をする日。それがお盆だと私は思います。
こんばんは。
やってもやっても、事務仕事が追いかけてきて締切に飲み込まれそうになっている、いけばなの光風流家元 内藤正風です。
今日の教室のおやつは美味しかったですよーー
昨日、菊は縁起の悪いお花だからお葬式に使われているのではなく、格式高く生活に必要なものだから使われているんですよってお話をBlogで書かせて頂きました。
昨日のブログに興味ある方はこちらからどうぞ↓↓↓
「菊」は仏さんの花だから普段は生けてはいけないなんて思っている人、大きな間違いですよ!!
でね、こういうお話になったり、お盆が近づいてくると必ず言われることがあるんですよ。
それは、「うちは両親とも健在だから関係ない」とか、「うち仏壇無いから、お盆って関係ない。。。。。」って仰られる方があるんです。
これって私としてはちょっと違うんじゃないかと思うのです。
お盆ってお父様やお母様、あるいはお爺さまやお婆さまをお祀りするもの?
どう言う事かというと、
お盆ってご先祖様を供養するのが本意なのは皆さんご承知ですよね。
ここまではいいですね。。
では、ご先祖様って誰ですか?
お父様やお母様??
お爺様やお婆様???
。。。。。。。。。。
うん~・・・上の様に答えられた方、それは正しいですが、間違っています!!!
(笑)
これだけじゃあ解りにくいってか解らないでしょうから、もう少し詳しくお話しますね。
貴方が今、ここに存在しているという事は、ご両親という存在があるからですよね。
良いお父さんとお母さんなのか、極道でどうしようもない人だったかは関係ないですよ。
人間は動物なのです。
ということはオスとメスが交尾しなければ子どもは生まれません。
貴方には必ずお父さんとお母さんと言う存在があるのです。
そしてそのお父さんとお母さんにも、それぞれにお父さんとお母さんが存在しています。
そのまたお父さんとお母さん、そのまたまたお父さんとお母さんという存在があるからこそ、その存在があなたの礎として、何千年もの間、命のバトンを繋いできたからこそ、今日のあなたがあるという事です。
命のバトンをつなぐと言う事の奇跡
日本は今年建国2676年になります。
紀元前660年に日本の初代天皇の神武天皇が即位された日が、日本の国の始まりになります。
すなわち貴方の命は、すくなくともこの時から(もしかしたらもっと昔から)営々と命のバトンの受け渡しが行われてきて今日があるという事です。
外国から来られた方も、それぞれの国で、あるいはもっと言うならば、人類誕生の昔までさかのぼって、命のバトンの受け渡しが行われてきているという事なのです。
貴方にはあなたの知らないご先祖様が、百代、百五十代、あるいは二百代と居られるのです。
だから今貴方はここにいるのです。
そう考えると、今私たちがここに存在しているってこと自体、奇跡に近い事なのかもしれません。
そう考えると、
貴方が今ここに存在している事への感謝。
貴方の愛する奥様や彼女が、存在している事への感謝。
貴方の大切な子供が、存在している事への感謝。
そして、見たことも聞いたこともないご先祖様に想いを馳せ、そしてチョットだけ感謝をする日、これが日本のお盆なのだと私は思います。
一年に一度、チョットだけの感謝をする日。それがお盆だと私は思います。
貴方が今ここにいること自体が奇跡ですし、とても尊い事なのです。
その事にちょっとだけ感謝の気持ちを持てるならば、お仏壇の有る無しや、ご両親の存命他界にかかわらず、お花を立ててみてはどうでしょうか。
器が無ければコップでもいいです。
本数も沢山でなくとも一輪でいです。
手を合わせるまでしなくても、心の中でチョットだけ思ってみてください。
それだけで貴方の命の煌めきは今までよりも大きなものとなります。
だって貴方の後ろには数えきれない命のリレーをしてきたご先祖様が居て見守ってくださっているのですから。
これこそがお盆の本意だと私は思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。