いけばなの作品作りは、走り幅跳びや階段を上がるのと同じです。一歩一歩を愚直に積み重ねる事こそが良い作品に結びつくし自分の成長になるのです

こんばんは、内藤正風です。

今日は曇ったり雨が降ったりで、暑さもなく過ごしやすい1日でしたが、やっぱり晴れて青空だとテンションが上がるよな~なんて思っていました。

いけばな展の作品はいつもと違う作品を作りたい

今月末に開催する光風流いけばな展が、1日1日近づいてきています。
今回のいけばな展で作品を展示する皆さんの作品作りも、いよいよ佳境に入ってきました。

いけばな展になると「いつもと違う作品を作りたい」という気持ちが芽生えてくる方もおられます。
私はこのこと自体は良い事だと思っています。
まだ手にした事のない材料を使ってみたい、特別な花器にお花を生けたい、今までにした事のないチャレンジをしたい、そのきっかけは何であろうと、新しい一歩を踏み出そうとされているのですから、成長の機会になるのは間違いありません。
なので私は皆さんに、ドンドン挑戦していただきたいと思います。

いけばなの作品作りと走り幅跳びは同じ

新しい事にチャレンジしたければ、自分の態勢を整える事から始めないといけません。
これは走り幅跳びを考えて頂ければ分かり易いと思います。走り幅跳びの選手は、まずはスタート地点で真っ直ぐに立ちますよね。
スタート地点で横になって寝ていたり、控室から走りこんできてそのままスタートを切ったりもしません。

そしておもむろにスタートを切り、徐々に助走スピードを上げていき、ジャンプするときにMAXのスピードになるようにします。
これ、やっている行動は違っていても、その本質は”いけばな”の作品作りと全く同じなんです。

大きく飛躍したければ基本を大切にしましょう

いけばなの作品作りで素敵な作品を作りたいと思ったら、目先の珍しさや小手先で誤魔化してしまおうと思わない事です。
そんな事をしても絶対に良い作品には結び付きません。

最初は自分がこれまでに学んだ知識や技術を土台にしてスタートを切ることが重要です。
だって今までに経験したことない事をいきなり全力でやろうとしても、それは無理というものです。
だって自分自身がそのレベルに達していないのですから。。
走り幅跳びの助走を最初はゆっくり走り、徐々にスピードを上げてゆくのと同じです。

しっかりとした土台になる基本から学び、そのうえで変化応用の度合いを徐々に高めてゆき、自分の理想とするレベルに近づくようにしてゆけばよいのです。

階段を上がるように、一歩ずつ進んで行きましょう

階段を上がるように一段一段しっかりと踏みしめて登ってゆかないと成果には結び付かないです。
一段飛ばし二段飛ばしなんてしても、すぐにバテてしまうだけです。
基礎体力がないのに、無理にそんなことをしていたら、足腰が付いてこなくなって最悪コケてしまいます。

周りの人が一段ずつ着実に登っているのを見ていても、自分の足を動かさないと自分の成長にはなりません。
一歩ずつ一歩ずつ、面倒くさく感じるでしょう。しかし一足飛びは無いのです。

これからいけばな展の当日に向かって皆さんがどれだけ歩みを進めることが出来るか、一歩ずつの成長を楽しみにしています。
一歩を50回積み重ねた方は50歩の成長になります。70回積み重ねた人は70歩の成長に結びつきます。

一歩はどんなに小さくても、愚直に積み重ねる人が最後には笑うのです。
みんな一緒に頑張りましょうね!!

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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