いけばなの”基礎力向上”と”筋トレ”はとても良く似ており、ひたすら繰り返すことで成長し磨かれてゆくのです

こんにちは、内藤正風です。

私は友達のマッスルが開催しているオンライン筋トレを受けているのですが、そんな中でいつもではないですが時々思う事があります。
それはいけばなの基礎力と筋トレはとてもよく似ているな~という事です。

筋トレは地味だし退屈

筋トレってもの凄く地味だし退屈な作業の積み重ねです。
筋肉が悲鳴をあげるように、腕立て伏せしたりスクワットしたり腹筋したり。。。知らない人が見たらいじめられているようにしか見えないと思います。(笑)(マッスルごめんやで)

その意味でいうと、走るのもそうでしょうし泳ぐのもそうでしょうし基礎体力をつけるトレーニングって、まあ地味だし退屈な作業になりますよね。
筋トレも筋肉を育てるって、もの凄く地味で退屈な作業になります。
しかしだからと言って、やらなければ筋肉が育つことは絶対にないので、やり続けるしかありません。

筋トレは、やり続けなければ成果が出ない

そして筋トレにはもう1つ大切なことがあります。それは継続する事です。
明日筋肉が欲しい!!なので今日は5時間トレーニングをしよう!!って言っても筋肉はつきません。まぁ、筋肉痛くらいは手に入るでしょうが。。(笑)

週に2回なら2回、3回なら3回、キチっと定期的にトレーニングを行ない、そしてそれを継続することによって、はじめて筋肉が成長してゆきます。
すなわち筋肉は一朝一夕には育たないので、とにかく続けるという事が重要なのです。

いけばなの基礎力も、ひたすら繰り返すことで磨かれるのです

いけばなの基礎力を高めるお稽古もとても地味だし退屈なものになります。
たぶんスポーツだけに限らず何かを作り出すような絵画や書道や陶芸をはじめとして何でもそうなのでしょうが、基礎力をつけるってただひたすら繰り返したり続けたりする作業になります。

とはいえ、すぐれた作品を生み出す人は基礎力もとても優れている事は周知の事実でもあります。
例えばピカソのデッサン力、優れた陶芸家は何百個でも同じ形の器を作ることが出来たりという風に、基礎力の備わっていない人がすぐれた作品を生み出すことが出来ないのも事実です。

私ども光風流において開催している展覧会形式の勉強会も、モデル作品を展示して頂く幹部の皆さんの基礎力を高める機会という側面もありますので、作品作りのお稽古はとても地味だしとても退屈なものになりますが、とても大切な機会になります。

基礎力に「これでよい」はない

基礎と聞くとレベルの低いものの様に捉えられがちですが、実は基礎とは超絶初心者から中級者や上級者全ての人にとって絶対に必要になる存在になります。
なので1番最初のお稽古から基礎を学ぶようになっているのであり、上級者はより高いレベルでの基礎力を求められるようになるのです。
すなわち基礎力にはこれで良いというステップはなく、常に今よりも上を目指す事のみが大切になるのです。

私は10年いけばなをしているから。。。私は20年いけばなをしているから。。。なんて言うのは、基礎力に関して言うならば全く意味を成しません。なぜなら基礎力を身に付けるためには、基礎を育てるお稽古をして初めて身につくものだからです。

トレーニングを継続しなければ衰退する

さてここでもう1つ、筋トレと基礎力が良く似ているなぁと思う点をご紹介させていただきたいと思います。
それはトレーニングしなければ衰退してゆくという点です。

筋肉は筋トレを行なわなければ、だんだん小さくなってゆきます。トレーニングを続けているからこそ最低でも維持をすることが出来るという事です。
これは水泳やランニングでも同じことが言えると思います。以前は2Kmとか3Kmとか泳ぐことが出来ていた人も、泳がずに1年とか2年とかいたら、そのうち1Kmどころか500mも泳げなくなってしまったり、以前は20Kmとか30Kmとか走っていた人も走らずにいたら、1Kmも走ったら息が上がっちゃうようになってしまいますよね。

いけばなも全く同じです。
自らのお稽古をしなくなってしまったら、その瞬間から技術は衰退を始めます。これは例外なくすべての人がそうなってしまいます。

自分をごまかすことはできないし、見る人が見たら全部バレています

1回しか基礎力を高めるトレーニング(お稽古)をしなかった人、5回基礎力を高めるトレーニング(お稽古)をされた人、10回取り組まれた人、それぞれそのトレーニング(お稽古)にあわせた成果が身についています。
これは人と比べて上手とか下手ということではなく、その人自身がどれだけレベルアップされているかという事です。

トレーニングにしっかりと取り組まずにその場しのぎをしようとしている人、多くを語らないですがコツコツと地道にトレーニングに取り組まれている人、出来ない理由をとにかく語る人、色々な方がおられます。
そんな中で1つはっきりと言えるのは、自分をごまかすことはできません。そして、見る人が見たら全部見透かされていますよ~ってことです。

さあ、今夜もオンライン筋トレ、またヒイヒイ言わされながら頑張ります。(笑)

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。