彼岸の中日を目前にして思った、自分がこの世に生まれてきた理由をハッキリとわかっている人がどれだけいるのだろうかという事

こんばんは、内藤正風です。
明日は秋分の日ですので彼岸の中日でもありますね。

お彼岸は先祖の事や自分の事を考える機会でもありますので、今日は自分が生まれてきた理由という事について考えてみたいと思います。

全ての人間には、この世に生まれてきた理由がある

だいぶん前(30歳くらいの頃です)にご高齢の方から、「人間は自分が生まれてきた理由をわかる事が最も大切だし、一番幸せな事なんだよ」って言われたことがあります。

その時は「そうなんですね」ってお返事をして、「ふうううううん・・・・」って感じで特に深く考える事もなくそのままになっていました。
なので当然そういうお話を聞いたことすら長~く忘れていたのですが、40代も半ばに差し掛かったころに”ふっ”と思いだし、少しずつこの意味が解るようになってきました。というか、正確には解ったような気がするようになってきました。

と言うのは、40歳を超えたころから「いけばなが大好き」と、恥ずかしがったり照れたりすることなく胸を張って声を大にして言う事が出来るようになり、「いけばなが自分にとってどれほど大きな存在でどれほど大切か」を痛感するようになり、「代々いけばなをしているこの家に生まれて良かった」思うようになり、「この家に産んでくれた両親に感謝」するようになってきたからです。
そしてこういう感覚を持つようになってきた頃に、「人間は自分が生まれてきた理由をわかる事が最も大切だし、一番幸せな事なんだよ」って話を昔に聞いていたことを思い出したのです。

身近過ぎて気付けていなかった、自分にとってのいけばな

私にとって「いけばな」というと、物心ついた時から身の回りにいる大人はその大半が光風流の人達でしたし、自分自身も3才の頃からお稽古しており、空気とかご飯と同じで、いけばなは常に私と一緒にいる存在でした。
そんな状態ですから、「いけばな」があまりにも身近にありすぎて、”好き”とか”嫌い”、あるいは大切かどうかなんて殊更に考えたり感じたりしたこともなかったですし、自分自身と「いけばな」ってことについて考えたこともありませんでした。

そんな私でしたが30代後半~40歳くらいの頃から、誰かに何かを言われたわけでもなく、また何か特別な節目があったわけでもないのですが、なんとなくと言うか段々と「代々いけばなをしているこの家に生まれて良かった」と思うようになり、「この家に産んでくれた両親に感謝」するようになってきました。
本当に不思議なんですが、自然とそういう事を思うようになったのです。

「子供は親を選べないというけれど、実は子供は親を選んで生まれてきているんだよ」ってことを言われる方もありますが、本当にそうなのかもしれないなぁとも思います。
あっ、決して何かの宗教に傾倒したりしてるんじゃないですよ。

自分がこの世に生まれてきた理由と、この世で何をなすべきなのか

いま世の中の大人のうち何割の人が、自分が生まれてきた理由をわかっているでしょう。
あるいは、自分の子供が生まれてきた理由を、我が子にちゃんと言える親が何%いるでしょうか。
「あなたはお父さんとお母さんがお互いに愛し合ったから生まれたのですよ」なんて逃げるのではなく、明確に答える事が出来ますか。

私は自分が生まれてきた理由を自分でわかっています。
(気付くのは遅かったですが。。。たぶん合っていると思います(苦笑))
私は自分の子供に生まれてきた理由をちゃんという事が出来ます。
(まあこれは私の一方的な思いですが(笑))

そのお陰で、私がこの世に生を受けている間に、いけばなを通じて何が出来るのか、何をなすべきなのか、どんなお役に立つことが出来るのかを意識することが出来るようになりました。

そんな事を彼岸の中日を前にして思ったので、今日のBlogではつらつらと綴ってみました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。