先日の教室に来られていた皆さんの投稿を振り返って気づいた、いけばなとは人と人が繋がることにこそ価値があるということ

こんにちは、内藤正風です。

今日は朝からあちらこちらに行き、夕刻少し前に本部いけばな教室にかえってきたのですが、夜にまた出かけないといけないので、それまでの間に片づけておかないといけない事に追い掛け回されています。

皆さんの投稿で振り返る水曜日の教室

お稽古には、様々な皆さんがお越しくださっています。
男性、女性、自営業者、会社員、主婦、学生、若年、中年、高年、定年して悠々自適の方、ありとあらゆる方がお越し下さっています。

そんな中で、先日水曜日に開催した神戸教室の夜クラスでは、ご自分で会社やお店を経営されている皆さんがお稽古をされ、またその様子をSNSで発信してくださったので、投稿で教室を振り返ってみたいと思います。

尾上昇さんの投稿

尾上昇さんの書かれたブログはこちらをクリックして頂くとご覧いただくことができます。

 

工藤友里さんの投稿

お2人とも”いけばな”というフイルターを通して、お仕事をご覧になっています

お2人は毎回予定を合わせて、同じ日時にお越しになられています。
仲が良いということもあるでしょうが、私はそれと同じかそれ以上に、いけばなというフイルターを通してお仕事に役立つ学びや情報を仕入れようという気持ちでお越しになられていると感じています。

お花を生けることはもちろん一生懸命に行われています。それは言うまでもありません。お互いに切磋琢磨されています。
しかしお花だけを生けておられるのかというと決してそうではなく、いけばなを通じて日本の文化に意識を向けられたり、そこから自分のお仕事に結びつけられたり、お互いに異業種としてご質問をされて情報収集をされていたり、アドバイスをしあっておられます。

違う地域の人が、違う職種をされていて、世代も違うからこそ、なおさら垣根を取り払ってお話しして頂くことが出来るのだろうなと思います。

いけばなはお花を生けることを通じて、人と人が繋がることにこそ価値があるのだと思う

こういうお稽古の様子を拝見していると、いつも思うことがあります。それは「いけばなの価値って何だろう」ってことです。
いや、お花を生けることが出来るようになるというのは言うまでもなく価値なのです。しかしそれだけではないということを言いたいのです。

教室に行ってお花を生けることを学ぶ。ということを通じて、いろいろな人と出会うということこそが価値ではないかとも思っています。
普段の生活では出会いのある人の範囲って限られていますよね。近隣の人、会社関係、個人の友達、そのくらいかな。
しかしいけばな教室では先に書いたように、普段の生活の中では会うことがないような人たちとの出会いがあるのです。
これってとても大きな価値だと思うのです。

いけばなはSNS以上にいろんな人を結び付けてくれる

今世の中ではSNSがとてももてはやされています。特に今年に入ってからはクラブハウスという音声によるSNSが大流行したりしました。
SNSの凄いところは、世界中のどことでも距離や時間に関係なくつながることが出来るということです。
しかしこれは言い換えれば、色んな人と繋がることが出来るかもしれないですが、濃い強い結びつきは生み出すことができないってことでもあると思うのです。

やっぱり人と人のつながりはリアルに勝るものは無いと思います。
SNSでの10回のやり取りよりも1回出会って話をした経験のほうが、はるかに濃い時間ですし強い関係性になっていると思うのです。

いけばなはSNSよりも色々な人との繋がりを生み出してくれる存在だと思いますし、それこそがいけばなの持つ価値だと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。