いけばな上達の秘訣、それは ”意識” する事。意識することでアンテナが立ち、自然に学びが身に付くようになります
こんにちは。内藤正風です。
私がよく受ける質問があります。それは「どうやったら早く上達する事が出来ますか?」という質問です。
結論から言うならば、短期間に沢山お稽古をすれば早く上達する事が出来ます。
短期間に沢山のお稽古をすると、なぜ早く上達できるのか
たとえば50回のお稽古を一例に考えると、1年に1回ずつ50年間お稽古した人と、1週間に1回ずつ1年間(1年は約52週)お稽古した人とでは、後者の方が圧倒的に上達する事が出来ます。もう比べ物にならないくらいの差が出来ます。
なので、1週間に1回ずつ1年間お稽古した人よりは、毎日50日間お稽古した人の方がもっと圧倒的に上達する事が出来ます。
なぜこういう事が起こるかというと、それは、短期間に回数をお稽古したほうが忘れる部分が少ないという事です。
1年に1回ずつのお稽古では、前回にお稽古した内容などはほぼ忘れてしまっています。だって1年後だもの。。。(笑)なのでこの状態のお稽古では毎回のお稽古が1からやり直す内容になっちゃいます。しかしこれが1週間に1回のお稽古だったら前回のお稽古の内容の半分近くは記憶に残っていますし、毎日のお稽古ならばほぼ大半を次のお稽古の時に記憶している事が出来ています。
なので早く上達したい人には、お稽古回数を出来るだけ短期間の間に沢山行う事が早く上達する方法としてお薦めしています。
最上級に早く上達する事が出来る、特別な方法
しかし実は、もっと早く上達する秘訣があるのをご存知でしょうか。
それは、「意識する」という事なのです。
いけばなでは「お弟子さんの指導を行うようになった人は、自身のお稽古での学びが一気にあがり上達する」と言われています。これは先に書いた「意識する」という事がその人の中で自然に行われるようになっているからなのです。
お弟子さんを指導するようになった方は、知らず知らずのうちに細かい事までしっかりと学んで覚えようとする意識が芽生えます。その結果、それまでだと何度聞いても忘れていたことも、1回聞いただけで忘れなくなるのです。
たぶん意識の上では「忘れたらまた先生に聞いたらいいわ~」から「しっかり覚えておかないとお弟子さんの指導が出来ない」に変わっているのだと思うのです。
アンテナが立っているかいないかで、雲泥の差
意識するというのは言葉を変えればアンテナが立つという事です。自分に関係する事や自分にとって役立つことを集めようとする意識です。
テレビが良い例だと思います。地球上には色んな電波が飛んでいます。CS,BS,地上波。。。そんな中でCSの放送を見ようとしたらCSの電波を捕まえる事が出来るアンテナを立てないと見ることは出来ないです。BSにはBSのアンテナが、地上波には地上波のアンテナが必要です。
いけばなのお稽古を通じて沢山の情報が目の前を流れていっていても、意識をしていない時は全ての情報が素通りしてしまっている状態です。しかしお弟子さんの指導を始められたとたんに自身にアンテナが立ち、それまで記憶のかけらにもならなかった事がチャンと学びとして残る様になるのです。
意識することの大切さ。意識することによって得られる学びの多さ。そして学んだことを活用する事が出来る応用力。これらはお弟子さんの指導を始めるだけで、自然に身につき出来るようになるのです。
折角のいけばなからの学びを、お仕事やご家庭にもっともっと活用しないとモッタイナイですよね。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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