ブランドって聞くと高級な鞄や服、時計や車を思い浮かべますが、ブランドが売っているのは信頼であり、自分にしか出来ない事を通じて人々の役に立ち続ける事です

こんにちは、内藤正風です。

今日は光風流の幹部の方と「ブランド」という事についてお話をしながら、その中で改めて「そうだよなぁ~」って思った事について書きたいと思います。

ブランドって聞くと、高級な鞄や服、時計や車を思い浮かべますが。。。

「ブランド」って聞くと高級というイメージが頭に浮かぶ方も多いと思いますが、それって大きな間違いだと思います。
カタカナで「ブランド」というと、海外の有名な服やアクセサリーや鞄、車や時計などを思い浮かべがちですが、実はパナソニックやトヨタ、パイロットなどもれっきとしたブランドですし、ダイソーやイオンもブランドですよね。
そんな風にして考えると、ブランドとはすなわち日本でいうところの「屋号」って感じで捉えたほうが、分かりやすいのかなと思います。

屋号には、会社や商店の名称がありますが、それだけではなく個人の名前もその中に入ってくるのかなと思います。
たとえば市川海老蔵さんは、名前自体も確固たるブランドですし、屋号として成田屋も海老蔵さんを指すものになっていますよね。
という事は、有名人の名前も屋号すなわちブランドという事が出来ると思います。

ブランドが売っているのは何か

ではブランドっていったい何なのかってことになりますよね。
服、靴、鞄、日用品、家電、車、有名人。。。。。これらすべてに共通するのは「世界観」という事だと思います。

世界観にはデザインなどももちろんありますが、実はそれ以外にそのブランドが目指しているものがあります。
たとえば50万円の鞄と5,000円の鞄の違いは、使われている素材であったり縫製の技術の違いであったりします。
それは、長く使う事が出来る皮を厳選して使用しているか、7~8年で寿命が来てしまう合皮が使われているかの違いであったり、縫製が機械縫いか熟練の職人がひと針ひと針縫っているのかであったりという事です。
すなわちこれは、高額だけれど長く使う事が出来るものを提供するという世界観と、少しでも安く品物を提供できるのならば品質はそこそこで良いと考える世界観の違いという事なのです。
あるいは、車ならば日常生活には無用の長物だが300Km出る車と、日常の生活に必要な性能が備わった車の違いという事でもあります。
そしてこれらはどちらが正しいのかという選択ではなく、お客様が共感できる世界観のブランドの品を購入しているという事であり、その世界観を提供し続けている信頼と安心も含めてがブランドという事なのです

ブランドとは、自分にしかできない事を通じて人々の役に立つ事

私はブランドとは、「自分にしかできないことを通じて人々の役に立ち続ける事」だといえると思っています。すなわちモノを販売するという事や、エンターテイメントであったり学びや習い事であったり、この世にあるすべての事柄が、一身に取り組み続けることによってブランドになることが出来るのだと思います。

光風流でいけばなを学ばれている人で指導者の資格を取得された方も、ブランドの入り口に立たれている存在だと思います。
40年50年前ならば、いけばなの指導者の資格を持たれている方は珍しくありませんでしたが、現在ではいけばなを学び指導者の資格を持たれている方はごく少数です。という事は、自分にしかできない事=いけばなを通じて世の役に立つことが出来る存在であるという事なのです。

自分を高めてゆくという事は、ある種のブランド化と同じことだと思います。
自分自身を高め、そしてそのことによって自分の身の回りにいる方々の役に立つことが出来るというのは、人がこの世に生を受けた理由そのものではないでしょうか。

光風流でいけばなを学んでおられる皆さんにも、自分の周りに居る人の役に立つことが出来る存在になっていただきたいと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。