生け込みと撤花から学ぶ、何かを作り上げるのには時間と手間、知識や技術など色んなものが必要になるが、壊すのはアッと言う間という事
こんばんは。内藤正風です。
いけばな展明けの今日は、1日中お片付けや雑務に追われています。
で、とりあえず、朝からなんか眠くて眠くて。。。
今もパソコンに向かいながら、寝ちゃいそうな感じなんです(汗)
”撤収” って手間がかかるのか?
昨日いけばな展にお越しくださった友達が最終日だという事から「これだけの作品を片付けるのって、手間と時間がかかるんでしょう?」って言われたので、お答えさせて頂きました。
「かなり大きな作品でも、ものの30分でほぼ大半の作品が片付きます!」って(笑)
作品を生ける時には何時間もかかります。なので生け込みとして予定されている時間で足りなさそうなときには、事前に”下生け”という料理でいうところの ”下ごしらえ” 的な作業をおこなっておいて、予定されている時間内に作品が出来上がるようにしています。
しかし片づけるのはムッチャクチャに早いです。
だって作品になっているお花は何も考えずに器から抜けばいいんですから。(笑)
お花を器から抜いて、持って帰りやすいようにまとめて荷造りをする。
器に入っている水を抜いて捨てる。
器や敷板を梱包して荷造りする。
搬出する。
たったこれだけなんですから、生け込みとは比べ物にならないほど早いんです。
昨日の撤花は、撤花をスタートしてから車に乗って走り出すまで約50分
実際に昨日「日本いけばな芸術展」の後期の撤花で言うならば、光風流の2つの作品(間口900mmの作品1つ、間口2100mmの作品1つ)を4人で片付けたのですが、作品をつぶして荷造りをして、台車に載せて地下にある荷捌き場までエレベーターで降りて行って、荷捌き場で車が入場して来るまで10分~15分待ち、車に全て物を載せて、高島屋を出発するまでに約50分でした。
ほんとアッ!と言う間です。
ちなみに私の作品だけでしたら、お花をつぶして荷造り終了まで10分ほどしかかかっていませんよ。
作るのは大変だが、潰すのは簡単
何かを作り上げるって時間と手間、知識や技術など色んなものが必要になりますが、片づける・潰す・壊すのはアッと言う間って事ですね。
多分これって、”いけばな” に限った事では無く、なにごとによらず全て同じことが言えるんだろうな~と思います。
そんな事を、生け込みや撤花にかかる時間から改めて思った1日でした。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。