「いけばな」は花を綺麗に生ける事が目的ではなく、いけばなを通じて豊かな人生を生み出すためにあるのです
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ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
今日は午後から、光風流の先生方とお出かけしています。私の教室にお稽古にお越しくださっている生徒さんがご夫妻で、「うちで一緒にお食事しましょう」って誘ってくださったので喜び勇んで向かっているところです。
そんな中で、ふと思ったんです。「正にこれこそがいけばなを学んだりいけばなに携わったりする醍醐味だよなぁ」と。
いけばなの目的は、お花を綺麗に生ける事ではなく、お花を生ける事を通じて得られる「楽しく幸せな生活」です
いけばなには二つの側面があります。一つは、お花を生けたり見たりして楽しむ側面と、もう一つは、いけばなを通じて得られる学びや体験です。
お花を生ける行為は「自分と向き合う時間だ」と言い換えることが出来ます。それはお稽古されている多くの方が、「お花を生けている時間は他の事が一切頭に浮かばなくなり、お花だけに集中することが出来る」と仰られている事が、その最たる例になります。
人間は年齢を重ねれば重ねるほど、1つの事に集中して時間を忘れたり、周りの事が気にならなくなったりするってほとんどなくなります。あっ、ここで言いたいのは、これが良いとか悪いという事ではなく、小さな子供が遊んでいて呼ばれても気が付かないほど無心になっているような、そんな状態になることが極めて少なくなるという事です。
これって自分の世界に没入しているって事ですが、そんな時間って大人になったら日頃の生活では中々無い貴重なものだと思うのです。
そしていけばなが持つもう一つの側面である「いけばなを通じた学びや体験」こそが、私はいけばなの大きな魅力だと考えています。
いけばなを通じた学びや体験は、人生を豊かにしてくれる
先にも書いたように、いけばなはお花を生ける事がその目的だと思われがちですが、実は違います。では何が目的なのかというと、いけばなを通じて自分の人生を豊かに出来る事です。ちなみに豊かさと聞くと多くの方がお金と思いがちですがそれは大きな間違いです。ここでいう豊かさとは、人間関係や体験や心のありようという事です。
では何故そう断言できるかというと、いけばなは総合力が育つものだからです。
例えばいけばなの作品を作っている中で得る学びや気づきは、そのままお仕事や日常生活に置き換えて役立てることが出来るものばかりです。
またその他にも、使っている植物や器に対する知識。お花を飾る場所に対する知識。四季や歳時に対する理解。その人に備わっている人間的魅力や遊び心。こういうものが混ざり合って作品になっているのですが、これらは、その方の人生経験から得られるものに外ならないのです。
陶器に興味を持って窯元に行ってみる、植物に興味を持って実際に育ててみる、建築に興味を持って色々な建築物について見に行ったり学んだりする、日本にある様々な歳時やお祭りに興味を持って現地に出向き楽しんでみる、挙げればきりがないですが、そういう体験や学びを沢山持っている人は、絶対に豊かな人生を送っておられるのは間違いありません。
これこそがいけばなを通じて、人生を豊かにしていると言う事なのです。
「いけばな」はお花を綺麗に生ける事が目的ではなく、いけばなを通じてどんな楽しい物語を生み出しているかが大切なのです
お花が飾ってあることによって、そこから生まれる会話。その会話から得られる学びや気づき。いけばなを通じた友人。いけばなを通じたお出掛け。いけばなからの学びや気づき。挙げればキリがありません。
いけばなを核にした、未知の体験。楽しい時間。心の豊かさ。友人。幸せな空間。もっともっと私の周りにいる皆さんを、いけばなを通じて笑顔に溢れさせたいですし、それこそが私の幸せに他ならないのです。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。





