相手に伝わる話し方とは、上手に語ったり美辞麗句を並べるのではなく、自分の思いを言葉に込めて話すことが一番大切なのです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は7月に開催する「光風流本部いけばな展」において、来場者の皆様にご覧いただく作品の解説を作者自身が行なう動画の撮影を行なっています。

そんな中で、これまでから私が思っている「伝わる話し方」という事について今日はブログを書きたいと思います。結論から言うと「言霊は存在する」という事です。

”言霊” とは何か

「言霊」って聞かれて何を思われますか?「霊」という文字が使われていますが、お化けとかそういう類のものではありません。
簡単+ザックリと言いますと「言葉に宿る力」という事になります。

この言葉に宿る力という事について一番有名なのは、保存している食べ物に汚い言葉(アホか―!とか、死ね!みたいな負の言葉)を毎日聞かせると早く傷んでしまい、良い言葉(綺麗だね!とか、もっと美味しくなってね!のように褒めるような言葉)や綺麗な音楽を聞かせると長持ちするというお話がありますよね。これなんかは正に「言葉に宿る力」だと思います。

よく言葉って「目に見えないし消えてなくなっちゃう」って言います。確かにお仕事などの契約とかの時には、文字にして記録に残すって、言った言わないを防ぐためには大切ですが、今このBlogで言っている「言葉の力」と言う事でいうと、人の口から出る言葉って消えてなくなるからこそ大きな力が宿っているのだと私は思っています。

言霊を引き出すには、自分の実体験に基づく話をすること

どんなに綺麗な言葉を並べていても、その人の実体験に基づいていなかったり、その人の心の奥底から発せられた言葉でなければ、信頼も重みも何もないですよね。
他の人がどこかで話していた言葉をそのまま引用したような、
そんな話をいくら話しても「言霊」の力が宿るはずがないのです。
なので私は成功体験であれ失敗体験であれ、自分が実際に体験したことしかお話しすることはありません。

ちなみに私は人前でお話をする事が苦手です。そもそもが勉強不足なので、語彙力も不足しています。たぶん中学生レベル程度です(苦笑)。田中角栄さんのように人を引き込む話術もありません。小説家のように言葉を操って美しい文章を作ることも出来ません。
なので自分の言いたいことが間違って伝わらないようにするだけで精一杯です。

したがって自分がお話しさせていただく時には、自分の体験したことや自分の考えに基づくお話しをしなければなければならないと思っています。

原稿を読んだ言葉に言霊は宿らない

そしてもう一つ大切な事があると思っています。それは「原稿を読んだ言葉は伝わらない」という事です。

一番わかりやすい例は、お通夜やお葬式の時の喪主の挨拶です。これは私の実体験で申し上げますが、たとえどんなにたどたどしかったり詰まりながらであっても、一生懸命にお話しなさっている言葉は胸にグッときます。がしかし、原稿を用意なさって読まれている喪主の挨拶で、心に来たことは一度もありません。

よくテレビなどで、俳優さんがカンペを・・みたいな話がありますが、あれは一流の俳優さんだからカンペを見ている事すら気付かせないことが出来るのですし、見ている人を感動させることが出来るのであって、私達素人にはそんな事出来るはずがありません。
天皇陛下や一流の政治家もその訓練をなさっておられるから、ああいうことが出来るのです。なので二流以下の政治家が原稿を読みながらあいさつされていたら、聞いていても思いは全然心に届いて来ないですよね。

魂からの波動が音として現れた言葉だけが人に伝わる言霊になる

私達がカンペを見ようとしたら、視線がカメラとは違うところに行ってしまいます。なのでそんな動画を見ているとそちらが気になったりして逆効果にしかならないうえに、文字を読んでいるから作者の思いが伝わってこない動画になってしまうのです。

つまり大切なのはたった一つなのです。事前に話をしたい事の要点を考えておいて、あとは自分の言葉で話をするという事です。
上手に話をしたから伝わるのではないのです。美辞麗句を並べたから伝わるのではないのです。自分の言葉で、自分の思いを話す。だからこそ言葉に魂が宿り、相手に伝わる言葉になるという事だと、私は思うのです。
魂からの波動が音として現れた言葉を発するからこそ、そこに「言霊」が宿るのだと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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