その場しのぎをするから、ますます状況を悪くしているという事に気づかないといけないのです

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は、私の周りで最近よく目にする「その場しのぎ」という事についてブログを書きたいと思います。実名は出さないですが、読みながら耳の痛い方がおられる内容になります。

「その場しのぎ」の終着点は、最悪の結果です

最近私は、その場しのぎで何とかしようとされている方をよく見かけます。これははっきり申し上げて、光風流でお稽古されている方や光風流の役員をしてくださっている方の中でという事です。

例えば作品作りの時に、思った花材が手に入っていないけれど、あるいは思うように作品が出来ていないけれど、とりあえずその場しのぎで胡麻化しておけば、あとは何とかなるんじゃないかと言う行動であったり、教室や支部の運営の中で起こっている課題や問題に、とりあえず今だけ ”臭いものに蓋” ではないですが、見て見ぬふりをしていたり何とか胡麻化して乗り越えれば良いだろうと言う様な安易な考え方の行動です。

そういう思考や行動をされている方たちに私は今ここではっきりと申し上げます。「その場しのぎ」からは絶対に良い結果は導き出すことはできません。そしてもっと言うならば、前よりも状況を悪くしてしまうものが「その場しのぎ」の終着点になります。

その場しのぎはいくらしても何も改善されない

「その場しのぎ」がなぜダメなのか結論から申し上げます。それは、原因を改善していないという事です。

例えばケガをしたとします。包丁で腕をざっくりと切ってしまったとしましょう。血がボタボタと切り口から出ています。そんなときにどうしたらいいでしょう。血が出ているので輸血をしたほうがいいですね。あるいは傷口をガーゼなどで押さえて止血したらいいですね。しかしこの一連の行動は「その場しのぎ」でしかなく、怪我を治すための行動ではありません。
もし腕の血管まで切れていたら、その治療をしなければいつまでも血は止まらず、死んでしまうかもしれません。あるいは筋も切れてしまっているならば、筋をつなぐ治療をしなければ腕は動くようにはなりません。

「その場しのぎ」とはその言葉通り ”その場を何とかしている” というだけで、本質的なことには目も耳も思考も向いていないという事なのです。つまり「その場しのぎ」はいくらしていても、何も改善されていないという事なのです。

今の問題は過去が原因であり、未来に起こる問題は今の自分が生み出している

今、その場をいくら取り繕っても、それは根本的な原因の改善には何一つ結びついていないのです。そしていくらその場をしのいでいても、根本的な原因の改善は何一つ出来ていないのですから、当然後々もっと状況が悪くなってしまうだけなのです。

言い方を変えましょう。過去現在未来は一本の線の上にあり、今は過去が作っており未来は今が作っているという事です。
基本的に、今の自分や今の状況を作っているのは、過去の自分です。そして、今の自分が行なったことが、未来の自分や未来の自分を取り巻く状況を生み出すのです。

今、思うように枝が止まらないのは、それ以前に生けた枝の原因があるのです。今良い方向に物事が進まないのは、これまでの行動が原因なのです。
大元を見て原因を探し、どんなに手間がかかっても改善してゆくことこそが、唯一の方法なのです。

 

 

 

 

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。