「展覧会形式の勉強会」で行なう作品解説は、解説者が変われば切り口やポイントが違っているからこそ面白いし魅力を感じて頂く事が出来るのです
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こんにちは、内藤正風です。
今日はから「展覧会形式の勉強会」がスタートしました。午前中には会場設営、そして午後からはモデル作品の生け込みを行なっています。
展覧会形式の勉強会の一番の特徴は、作品の解説を聞きながら学ぶこと
この展覧会形式の勉強会には ”ならでは” の特徴があります。
そんな特徴の1つとして、会場に一堂に展示しているモデル作品を見ながら解説を聞いていただくことによって光風流いけばなを学んで頂く事です。
特に近年は解説の内容をお越しになられる方のレベルに合わせて、お稽古をされている皆さんを対象にしたクラスと指導者を対象にしたクラスの2つのクラスを設けて行なっていますので、より詳しく理解を深めていただくことが出来る様になっています。
そんな中で私がこの解説について一番大切だと思っているのは、「心の矢印を相手に向けながら、その人らしさを発揮する」事だと思っています。
解説は、話す人によってマルッきり違うからこそ魅力的なのです
解説は話す人によって全く変わっていて良いと私は思っています。というか説明講師1人1人違っているのが良いと思っています
例えば古典落語は演目ごとに話しの骨組みは同じですしオチも決まっています。しかし落語家の話の仕方によってその面白さは全く変わってきます。同じお話でも、立川談志さん、桂米朝さん、桂枝雀、笑福亭松鶴さんでは全く違った魅力が生まれてきますよね。
これは粗筋や落ちが同じであっても落語家さんごとに切り口や肉付けが違っていますし、その人自体の特徴がそこに加わっているからにほかなりません。だからこそ同じ落語を行なってもマルッきり違う魅力を作り出す事が出来るのです。
説明する人が違うのですから、話の内容や切り口が違うのが当たり前です
この展覧会形式の勉強会でも同じで、解説をされる先生によって状況も環境も違っています。
これまでに50人以上のお弟子さんを育ててこられた先生と、最近お弟子さんを教え始められた先生とでは、経験も考え方もまるっきり違っているはずです。あるいは男性の先生と女性の先生、生まれ育たれた地域による違い、自分が先生から受けた指導の違い、色んな部分が違っていて当然です。ってか10人10色なのが普通なのです。
だからこそ展覧会形式の勉強会におけるモデル作品の解説が同じであることの方がおかしいと私は思うのです。
あっ、誤解があってはいけないので書き添えておくと、光風流の基本については誰が解説しても同じです。主になる枝の名称、挿す場所、寸法など、どの先生が指導されてもこの部分には何1つも違いはありません。
しかしどの材料を見立てるか、作品の中にポイントをどう作るかというような要素は、10人10色なのです。すなわちそれぞれの先生の考え方や価値観、人となりが大きく反映されるという事です。
見方や、切り口や、感じ方が違うのはとても素晴らしい事で、だからこそ他には無い魅力が備わるのです
同じものでも、その人の経験や価値観で見方や感じ方がまるっきり変わります。
円錐形を真横から見ると三角形です。しかし真上から見ると丸です。これ、どれも間違っておらず全てが正解なのです。
私はこの「展覧会形式の勉強会」の解説は、それぞれの先生の魅力に溢れたものになるべきだと思っています。なので逆に言うと、誰が話しても同じでなければならないという事ならば、録音して流しておけばよいのです。そうすれば同じ解説を聞く事が出来ます。
しかしそんなものに何の価値もありませんよね。
それぞれの先生が自分の経験に基づいた個性に溢れた解説をして下さるからこそ、会場にお越しくださった光風流会員の皆様が参考にされるとともに楽しんで頂く事が出来るようになるのです。
なので光風流の皆さんには1回だけの受講ではなく、色々な方の解説を是非ともお聞きいただき、楽しみながら学んでいただくことをお勧めいたします。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。