百の言葉よりも一つの行動が生み出す価値

神戸の大丸に向かうバスの中から、おはようございます。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

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「いけばな神戸展」も今日と明日の2日となりました。
今日もこれから会場に行って朝の手直しを行い、皆さんに綺麗な姿をご覧いただくことができるようにします。

「手直し」と言うのは、作品の水を替えたり作品の中で気になる部分に手を加えることを言います。

「いけばな」は自然の植物を素材として使います。
なので蕾が半開になったり、半開のお花が満開になったりします。新芽が出ていれば葉が大きくなったりもします。すると作品のバランスが変わってくるし見苦しい部分も出てきますので、こういう部分を直して今最高の状態にしてあげる事が欠かせません。
お水もお花が吸って減ります。器に入れた瞬間から劣化して行きます。
なので減ったお水を加えたり、痛んだお水を替えてあげます。

見にきてくださった方に最高の状態の作品をご覧いただきたいですし、自分の作品は子供のような感覚でもありますので、綺麗な状態を少しでも長く維持してあげたいと思うのが普通だと私は思います。

ただ中には、作品を生けたらその後は放ったらかしっていう方がおられるのも事実です。それが良いとか悪いとかっていう判断はそれぞれの方にお任せするとして、少なくとも私はそういう方は自分の作品に対する愛が足りないと思うし、作品に対する愛がないのに人に伝わる作品を生ける事なんて出来ないと思っています。

もっと言うならば、お花に向き合う事ができない人は人間にもちゃんと向き合うことも不可能ではないかとも感じます。

だって、作品を生けたらその後水が減っていようとお花が痛んでいようと気にならない人から「お花を大切に扱いましょうね〜」なんて聞いても、ぢゃあまずお前が実践すれば??ってなるじゃないですか(^_^;)

人間は口では幾らでも良いことを言う事ができます。しかしその言葉が、魂のこもった言葉なのかそうでないのかによって、相手に伝わるものって全然違ってくると思います。

百の言葉よりも一の行動が生み出す価値。そんなことをおもった移動のバスの中です。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。

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