自分を甘やかしてその場しのぎを考えるのではなく、うまくいかない事や出来ない事を楽しんでしまえば良いのです
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ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
光風流いけばな展まで、あと9日になりました。今回のいけばな展は、いけばなの作品作りだけではなく、生演奏とコラボしたデモンストレーションの準備や練習がありますから、これからのお稽古日は最後の追い込みに入るので、てんやわんやの1日になるだろうと容易に予測することが出来ます。
いけばなの作品は事前の準備が命です
いけばなの作品作りっていうのは、現場で生けて仕上げますので、その意味で一発勝負だという事が出来ます!
生のお花を使っていますから、書画や陶芸の様に事前に作品を作って置いておくっていうことは出来ません。なのになぜ、作品作りのお稽古を事前にしているのかと言うと、それぞれの作者の人が自分の持っているイメージと実際の作品とのズレを修正する作業であったり、その作品を生ける為に自分の持つ力を100%発揮できるようにリハーサルしてゆく作業であったりと言う事をしているのです。
先にも書いたように、いけばなの作品は一発勝負です。
だからこそ、それまでの事前の準備がとても大きな要素になってくるのです。
まさに昔から言う「段取り八分」の世界なのです。
その場しのぎを考えては、良い作品は絶対に出来ない
とにかくその場(作品を展示する機会)を凌いだらいいと考えるのか、折角の機会なので自分の持てる力を全部出し切ったり新しい挑戦をしようと思うのかによって、得る物は雲泥の差になってきます。
良くある勘違いに、自分は技術があるから上手な作品をつくればいいんだろ?って考えられている人があります。
これは私は大きな間違いだと思っています。だって、作品の良し悪しは結果でしかないのですから。
その作品をつくるにあたって、どんな挑戦をしたりどんな研究をしたのかと言う事こそが、未来の自分の成長につながるのです。
自分を甘やかすのではなく、客観的に見る事の大切さ
単に作品だけを見れば、悪い作品よりも良い作品の方が良いに決まっています。そんな事は言うまでもありません。しかし、それ以上に大切なのは、向上心を忘れずに常に自分を成長させることだと私は考えています。
もうこれでいいと思うのは簡単です。自分の作品を自画自賛するのも簡単です。人の作品を悪く言うのも簡単な事です。しかしそんな風に思った瞬間から、自分の成長は無くなるのです。
自分は天才だと思ったらいいんです。しかしそれと同じだけ、自分を客観的に見る目と冷静に判断することが出来なければ、ただの井の中の蛙になってしまうのです。
思考錯誤や挑戦こそ、自分を成長させてくれる
たとえ僅かでも今よりも進歩する事を考える。たとえ一つでもステップアップ出来る事を行う。1つでも経験を積みノウハウに出来る事に取り組むことが大切なのです。
誰も「こうしなさい」とは言わないです。こうするべきと言うルールや決まりもありません。そして自分を甘やかすのはとても簡単です。だって出来ない理由はいくらでもあるんですから。
うまくいかない事や出来ない事も楽しんでしまえば良い
楽しみながら挑戦を続ける事が出来る人が、一番強いんだろうなぁと思います。うまくいかなかったからと言って、そこで諦めちゃうから、出来なかった~。。失敗しちゃった~。。。って事になるだけなんです。
うまくゆくまで、色んな事に取り組みやってみればいいんです。
とにかく試行錯誤しながらやり続ければ、その先にヒントやアイデアが生まれてきますし、うまくゆくようになるのだと思います。
私でいうならば「いけばな」も、この「Blog」も同じです。色んな事を思考錯誤しながらやってみているのです。思い通りに行かない事もあります。ってか、思った通りにならないことの方が多いです。
だからこそ楽しいしワクワクできるのです。
いけばな展の時のお稽古では、いつもそんなことを思います。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。