先輩から今年も「ちまき」を送っていただき思った、皆さんのおかげで幸せな生活を送ることができているという事

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

先日、京都の先輩から届きました。

祇園祭の函谷鉾の「ちまき」

光風流本部いけばな教室にお越しになられている皆さんはご存じだと思いますが、毎年ちまきは、玄関の左脇が定位置として飾らせていただいています。

もちろんお送りいただいた ”ちまき” は、今年も直ぐに新しいものを掛けさせていただきました。

「ちまき」は ”ちまき” でも、食べる ”ちまき” ではありません

この「ちまき」は食べる ”ちまき” ではなく、魔よけになります。
その由縁は、昔むかしその昔、蘇民将来という男の家に旅人がやってきて一夜の宿を求めたことに始まります。
この蘇民将来は小さな家に住み貧乏でしたが、それでもこの旅人を手厚くもてなし、この旅人は蘇民将来の心遣いを大変喜んで、翌日出発するときに神様であることを明かし、もてなしのお礼に「今後お前の子孫は末代まで私が護ってやろう。目印に腰に茅の輪をつけていなさい」言い去っていったそうです。

そしてそれを実践したこの蘇民の一族は、その後、疫病が流行ってみんなが死んでいっても、蘇民の一族は 生き残り繁栄したということなんだそうです。
(ざっくり書いただけなので、興味ある人はググるなりしてちゃんと調べてくださいね)

なので「茅」を束ねて「巻」いたもの、すなわち「茅巻(ちまき)」と呼ばれるようになり、それを同じ発音の「粽(ちまき)」といわれるようになったという事なのです。

心豊かな日々を過ごす事が出来ているのは、仲間や友達のお蔭です

私はいつも心豊かに過させて頂いています。これは言うまでもなく、光風流の皆さんと過ごす時間、仲間や友達と過ごす時間のおかげです。自分の事を気にかけてくださる先輩や仲間、新しい体験や学びをはじめとして人間的成長を与えてくださる先輩や仲間があればこそです。
人って、信頼し心許せる仲間がいるからこそ、頑張ったり、前に進んだり、楽しさを共有する事でもっともっと大きな喜びを得る事が出来るのだなぁとつくづく思います。
もちろん自分1人で黙々と地道に行なうという事も大切です。しかし、仲間同士でお互いに刺激しあったり、励ましあったり、時には苦言を呈したりという事があるからこそ、励みになるのも事実だと思います。

これは「いけばな」でもそうです。「いけばな」を何十年という期間、長く楽しんでおられる皆さんには、必ず良い仲間の存在があります。たった1人で誰とも交友を深めたり広げたりせずに何十年もいけばなを続けている方は見たことがありません。
「いけばな」を楽しみ満喫されておられる方には、とても沢山の仲間、それも良い仲間が居られます。

関係性を深めると共に、良い出会いを求める

以前、私のブログにコメントをくださった方から『盲亀の浮木(人とのつながりは盲亀浮木の如く)』という言葉を教えていただきました。
大海に住む盲目の亀が百年にただ一度だけ海面に浮かんでくる時に、たまたま穴の開いた流木が浮いて、その流木の穴に首入れるという仏教の寓話があります。言わば、めぐり合うことは非常に難しいことの例えです。
そう思って考えると、私の教室にお稽古にお越しくださっている皆さん、光風流でいけばなを学んでくださっている皆さん、私と日ごろ仲良くしてくださっている先輩や仲間の皆さん、全ての皆さんがこの極めて貴重な出会いの上に成り立っているのです。

だからこそ、今ある関係性を大切にしたいと思いますし、この関係性をもっともっと深めてゆきたいと思いますし、新しい出会いを求めてゆきたいと思うのです。だって人間って、周りの仲間や友達によって自分の人生の豊かさが決まってくるのですから。
良い友、素晴らしい仲間、そこにこそ豊かな人生が生まれるのだと思います。

ちまきが届き、玄関に飾らせていただきながらそんなことを思ったので、今日のブログネタにしてみました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。