光風流のいけばな人としての視点でハロウィンを捉え、表現するいけばな展を開催します
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
今日は光風流本部いけばな教室にて、今年の秋に開催する「光風流いけばな展」の出瓶者総会を開催しました。
いけばな展は私たちにとって一番メインのイベントになりますので、本格的なスタートを切り、なんとなく体温が高くなるようなそんな気持ちです。
今年の光風流いけばな展のテーマは「華・トリック・ストリート」
今回の「光風流いけばな展」は、10月19日(土)20日(日)の2日間にわたり、イオンモール加西北条の専門店街を会場に開催いたします。
そして10月のイベントといえばハロウィンですので、この度のいけばな展では、「華・トリック・ストリート」をテーマに開催するのですが、この「華・トリック・ストリート」。。。どこかで聞いたことあるような感じだと思われませんか。
そうです!「トリック・オア・トリート」からこの度のいけばな展のテーマとして、導き出したのです。
というのが、ハロウィンって外国の文化で最近日本でも一般的になったものですが、実は日本には古くからこういうコスプレやイベントを楽しんでおり、ハロウィンを日本的に、そしていけばな的に表現したら面白いんじゃないかと思ったからなのです。
「仮装」や「異形」は、日本のお家芸なのです
例えば「盆踊り」というイベントがありますが、これは仏教の念仏踊りがその起源とされています。そして古くこの盆踊りでは、武士などが自分の身分を隠すために仮装して踊りに来ていたり、男性が女装したり女性が男装したりなどして異様の姿をすることで、神や仏の出現を模したものであり、仮装行列の期限になるものにほかなりません。
そしてこの影響は日本各地で見受けられ、例えば青森のねぶた踊りの跳人(はねと)などは女性のようにきれいに仮装して踊るものであり、その最たるものだと私は思っています。
また日本には「婆娑羅(ばさら)」や「傾奇者(かぶきもの)」という、派手な格好で身分の上下に関係なく反抗心をもって振舞いう存在があります。これらは異形であったり派手であったりという人目を惹く格好をするという意味において、まさしく仮装という事が出来ます。
なのでそういうことを知らない方々は、ハロウィンを新しいと感じておられるかもしれませんが、実は日本では古来より仮装をして踊ったり仮装をして徒党を組むという事が行われており、実はハロウィンなどは新しくもなんともないんだよと私は思っています。
光風流のいけばな人としての視点でハロウィンを捉え、表現するいけばな展
ハロウィンをそのまま ”いけばな” で表現するだなんて、あまりにも直接的かつ短絡的過ぎて面白くないと思います。だってこの時期にオレンジ色のカボチャを置いておけば、だれが見ても勝手にハロウィンを連想してくれるでしょう。そんなことなら誰でもできるのです。
私たちは ”いけばな人” です。なのでハロウィンを、日本的感覚や光風流のいけばな人としての視点や価値観で捉え直し再構築して表現したらどうなるのか、ここにこそ面白さが生まれてくると思うのです。
今年の光風流いけばな展がどんなふうになるのか、今からワクワクしていますし楽しみでなりません。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。