映画「WOOD JOB!」を久しぶりに見て思った、魅力とは尖っていることであり突き抜けているという事
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
朝晩はとても過ごしやすくなりましたが、今日も昼間は暑かったですね。午後からちょっと外に出てゴソゴソしただけで、汗だくになっちゃいました。
「WOOD JOB!」という映画を久しぶりに見ました
「WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜(ウッジョブ かむさりなあなあにちじょう)」というタイトルの映画をご覧になったことはありますでしょうか。伊藤 英明さんや染谷将太さんが出演されている2014年の映画です。
内容としては、それまで都会でノホホンと生きてきた若者が、大学受験に失敗してとんでもない山奥の林業に就業し、その中で驚いたり自分の無知や無力を知ったり、本当の仲間や幸せとは何かを再発見してゆくというような内容(無茶苦茶ザックリですよ)なんですが、久しぶりに見たくなってDVDをレンタルしてみたのですが、自分自身が行っているいけばなに置き換えたり当てはめて、色んなことを感じたり考えたりする機会になったので、今日はそんなことについて書きたいと思います。
突き抜けているからこそ魅力になる
映画で取り上げられているのは、びっくりするくらいの山奥です。林業が取り上げられているくらいですから、周りには何もなく、なんなら道も林道、そして事故は鹿とぶつかるという山の奥の奥なんです。
そしてその山奥に行くことになった若者も、何かに熱中したとかという事もなく、ただ都会で楽なほう楽なほうに流される生き方をしてきて、大学受験に失敗したという典型的なバカ息子。
そんなバカ息子が行った先でこのバカ息子の指導にあたる林業をしているおっさんは、よく言えば素朴、普通に言ってヘンコな山男(林業男)。
これらすべてが突き抜けているんです。
ずば抜けた「田舎」。絵にかいたような「バカ息子」。素朴を通り越して「厳ついおっさん」。
自分がその環境に放り込まれたら笑ってなんていれないでしょうが、他人事(映画事?)なのでこれがまた面白いんです。
これよくよく考えてみたら、中途半端じゃないから面白くなっているんだと思うのです。
その辺の住宅地の横にある山、普通に良い子の若者、サラリーマンのおっさん、これらが組み合わさっても化学変化って起こらないですよね。そう考えると、突き抜けているってすごく大切だし、それこそが魅力になりえるんだと思うのです。
私の好きな人物の1人に岡本太郎さんがあるのですが、この人もその人自体がものすごく魅力的だと思うんですが、まさに突き抜けているというか振り切っていますよね。けれどだからこそあんなにも魅力的なのと同じことだと思います。
特徴は尖っているほど面白くなる
私は魅力って、1本の線だと思っています。
例えばすべてにおいて平均的な魅力があると、下の図のようになると思います。
しかし、一か所だけに突出した魅力があり、その他はまるでダメという場合には、次の絵のようになると思います。
これ、人もそうでしょうがいけばなの作品も同じことだと思うのです。
たとえば横山やすしがいまだに愛され続けているのは、ほかの人が逆立ちしても真似することもできないほどの突出した魅力があったからではないでしょうか。(ま、周りの人は大変ですが。)
逆に全てにおいて常識的でなんでもそつなく人並みにこなす人が、無くなられた後も世の多くの方から支持され続けたりしないです。
いけばな作品も同じで、無駄な要素を取り除き特徴を尖らせて尖らせて尖らせまくったものって、上手下手とは別の意味で魅力的だなぁと私は思うのです。
特徴、すなわち他にはない魅力を見逃さず、そして不要な要素を省く事こそが、魅力を生み出す原点だなぁという事を改めて思う機会になりました。
皆さんも「WOOD JOB!」をぜひご覧になってみませんか。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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