効率的なお稽古をして短期間で上達するために必要な、たった1つの方法

こんにちは、内藤正風です。

関係ある人には関係あり、関係ない方には全く関係ないことですが、4月の光風流本部いけばな教室は完全予約制にしています。

これは、4月はいけばな展などがあり、特に本部いけばな教室のお稽古は時間帯によっては多くの人が密集してしまう可能性がありますので、そうならない様にコントロールするために完全予約制+極小人数を導入して開催するからです。

ただこの完全予約制は、しっかりとした計画性と他人を思いやる心がないと成立しませんので、今日は計画性と自主練の大切さということについて書きたいと思います。

教室でのお稽古も大切ですが、自主練も大切です

お稽古には大きく分けると2通りのステップがあります。
1つは全く初めてのことを学ぶステップ、そしてもう1つは学んだことを習得するとともに習熟させるステップです。

最初に書いた「初めてのことを学ぶステップ」は、とにかくお稽古にお越しいただいて指導を受けていただく必要があります。
だって初めてのことは分からないのが当然なのですから、1からしっかりと指導を受けていただくことが習得への近道になります。

例えるならば、これまでに筆を見たことも触ったこともない人は、自分なりに試行錯誤してどうしたら良いかを考えるよりも、書道の先生について筆の持ち方や留めやハネなどをきちっと学んだ方が上達が早いのと同じです。

そして初めてのことを学ぶステップの次の「学んだことを習得するとともに習熟させるステップ」では、自主練が重要になってきます。すなわち、自分なりに試行錯誤をするとともに回数を重ねると言うことです。
この段階のお稽古は、自宅でのお稽古と教室でのお稽古をはっきりと住み分けすることが上達の秘訣になります。

習字で例えるとわかりやすいと思いますが、先生にお手本を書いていただきその文字を練習するのに、先生の教室に行ってお手本を見ながら何十枚も書いていてもそれって自宅で空いた時間にできることですよね。
なので自宅の空いた時間に書いた何十枚何百枚の中からこれは良いと思うものを何枚か持って先生の教室に行って教えを受け、ポイントの指導をしていただいて帰って、またお家で何十枚何百枚と練習する。って感じです。

なので効率よくお稽古をし上達しようと思うならば、教室のお稽古だけではなく教室のお稽古に臨む前の自主練が大切だと言うことがおわかりいただけるのではないかと思います。

内容の濃い指導を受けるには計画性が大切です

教室に長時間いると凄くたくさんお稽古した様な気持ちになるのはわかります。しかしそれは全てとは言わないですが大半は自己満足でしかありません。では短時間で内容の濃いお稽古をするためにどうしたら良いのかというと、それは計画性を持ってお稽古に臨むと言うことです。

計画性といっても何のことやらわからないですよね。
実は先に書いた「自主練」をしっかりと行なって加らお稽古に臨むと、この計画性が自然に産まれてくる様になるのです。
つまり、何度やってもうまくいかないポイントが出てきたら、そこをお稽古の時に指導を受けようと思ったり、自分なりにわかったつもりでいたけれど自主練しているうちに“あれ?“って思う様になり、今度のお稽古ではそこを教えてもらって帰ってこようと思ったりと言うことなのです。

先生から一方的に与えられるお稽古と、自分から学ぼうと言うポイントを持ってお稽古に臨むのとでは、そのお稽古の濃さに違いが出てくるのは言うまでもないことだと思います。

教室でのお稽古は、長時間行なっても上達しません

これだけお話をさせていただくと、教室に長時間いても効果的ではないと言うことがおわかりいただけたのではないかと思います。

無駄な時間を省き、効果的かつ効率的にお稽古をしていただき、教室に来られている皆さんにレベルアップしていただくことができれば本当に嬉しいなと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。