「ここは若い人に任せて」という時にはもう一言付け加えると、きっと頼れる言葉になると思います

こんにちは、内藤正風です。

今日はいけばな展に行って、移動して、いけばな展に行って、お昼を食べて、美術館に行ってきました。
やっぱりお出掛けできるってイイですね!!

 

色んな所に行くからこそ色んな刺激を受けることが出来る

今年に入ってから、ほとんどどこにも行くことが出来ていないので、なんかそれが普通になってしまっていましたが、今日、色々なところに行ってきて、もの凄く思いました。出掛けて色んな所に行くって大切だなぁって。

出掛けてゆけば、色んな人に会うことが出来ます。色んなものを見ることが出来ます。色んな体験をすることが出来ます。そしてそれらの全てが、私にとっては気付きや学びの機会でありヒントやアイデアの源泉になるのです。
もちろん今日も行った先々で刺激を受けまくってきました。

新しい顔ぶれに溢れたいけばな展

今日と明日の両日、兵庫県黒田庄町において光風流の支部のいけばな展が開催されており、昨日は生け込みの指導に伺っていたのですが、今日はお祝いに伺ってきました。

このいけばな展には最近お稽古を始められた方も作品を出展されていて、全てがとても素晴らしい雰囲気でした。
何が素晴らしかったのかというと、一番は、熟練の先生から初々しい初心の方まで一緒にいけばな展を作り上げられている様子が、もの凄くイイ感じだったのです。

もう本当にこれからの発展が楽しみでなりませんし、この支部の来年のいけばな展では、何人の新しい方が加わってくださっているのかなぁ~って今から楽しみでなりません。

「若い人に任せて」という言葉がありますが。。

「若い人に任せて」という言葉がありますし、この言葉をよく使われる方もありますが、私はこれほど無責任な言葉はないと思っています。
なぜならこの言葉をおっしゃられる方の大半が、丸投げ的なニュアンスで使われているように私は感じるからなのです。

ここでいう”若い人”とは、経験の浅い方や年齢の若い方の事になりますが、経験の浅い方や年齢の若い方には、熟練の人にはない初々しさや高齢の人にはない元気さがあります。しかしそれは、経験の浅い方>熟練の方、という事ではないですし、年齢の若い方>高齢の方という事ではないのです。
もちろんその逆に、熟練の方>経験の浅い方、という事ではないですし、恒例の方>年齢の若い方という事でもないのです。

経験の浅い方や年齢の若い方が活躍することが出来る環境を作るのは、熟練の先生方や高齢の方でなければできません。また逆に熟練の先生方や高齢の方をサポートするのは、経験の浅い方や年齢の若い方にしていただくのが望ましいと思います。
すなわちどちらか一方が優れていたり必要だったりするのではなく、お互いが互いに引き立てあい助け合う関係でなければならないと思うのです。

若い人に任せるときに必要な一言

若い人を引き立てようとして「若い人に任せて」と仰ってくださるのならば、必ずそこにもう一言加えて頂きたい思う言葉があります。
それは、「責任は私が持ちますから」とか「尻は全部見ますから」です。

「若い人に任せて」というのは簡単です。しかし若い人は未熟です。そして力もまだまだ足りない部分があったりします。そんな中で「任せる」と言われても、丸投げされているように感じてしまうのです。
なので任せるときには、人を集めるのは私たちが何とかするから思う様にやってごらん。とか、お金の工面は私たちが何とかしてあげるから思う様にやってごらん。というふうに「責任は私が持つからやってごらん」って言ってあげてもらいたいと思うのです。

誰も失敗したいとは思っていません。誰も仲間や先輩に恥をかかせてやろうなんて思っていないのです。
だからこそ心の拠り所として、頼れる存在の人がそこにいてくださるだけでうれしいのです。
私はそんな頼れる先輩が1人でも多く光風流に誕生してくださると嬉しいなぁと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。