人間力とはすなわち、あらゆる場面において責任をもって対処対応することが出来る懐の深さなのです

こんにちは、内藤正風です。

お天気はすごくいいですが、空気が完全に冬になりましたね。気象庁の木枯らし1号の観測も昨日出され、秋がほとんどなく冬になっちゃいました。

いけばな大阪展に行ってきました

昨日、大阪府華道家協会のいけばな展に行ってきました。
会場は大阪のあべのハルカスで開催されていたのですが、加西って高速道路が整っているので、大阪の主要な場所まで1時間から1時間半で行けちゃうんです。

ちなみにグーグルナビによると、1時間11分で行けちゃうと表示されますので、渋滞さえなければ1時間半で到着できる場所になります。

 

ちょっとしたハプニングがありました

そんな昨日、実はちょっとしたハプニングがありました。といっても大した事ではないんですよ。大阪府華道家協会から送っていただいていたチケットを忘れて展覧会に向かっちゃったのです。

とはいえチケットを忘れたのは自分のウッカリですから仕方ありません。
「まあ会場に行けば誰か知っている方がおられるだろう」とたかをくくりながら、万一誰もおられなかったら入場券を買えばいいやと思って会場に到着したら、仲良くさせて頂いている先生がおられたので、入場券をいただいて拝見させていただいてきました。
ま、何とかなるもんです。(笑)

自分のウッカリを人のせいにしても仕方がない

人間、ウッカリは必ずあります。それも年と共にそんなことが増えてきたような気が私はします。。。
しかしそんな時にどう対処するかで、その人の人間力が試されているような気がします。

たとえば子供がチケットを忘れたというような場面に出くわしたら、「お母さんが出掛けるときにチケット持っているかって聞いてくれなかったから忘れた。。」って言ったりしますよね。
あるいは会場に行って誰か知っている人がいたらチケットをもらおうと思っていたのに誰もいなかったら、「何で誰も知っている人がいないんだ。いけばな展をしているのにそんなのおかしいんじゃないか。。」なんて、こじつけでしかないようなことを言ったりします。
しかしこれって大事なことを棚上げしているんです。忘れたのは自分だという事です。

ハプニングの時にこそ、その人の人間力が表れるのです

結局、人のせいにするというのは、自分自身の未熟さや力不足から、自らで受け入れる事が出来ていないってことだと思うのです。なので子供がハンカチを忘れて幼稚園で先生に注意されたら「お母さんが入れてくれなかったから。。」って人のせいにしちゃうのですね。

いけばなの作品作りでも同じです。
自分の思うような枝ぶりが無いって怒っても仕方がないですし、他の人が使われている材料を「良いなぁ」とうらやんでも仕方ありません。自分の作品の出来不出来、特に不出来を先生のせいにしても仕方ありません。

人間って生まれた瞬間から死に向かって一直線に歩んでいます。そんな中で「老い」というと悪い事の様に捉えられがちですが、私はそうは思いません。
なぜなら人間は、時間を重ね経験を積み重ねてゆくとバームクーヘンの様に厚みとなってゆくからです。
この人間としての厚みとは、若い時には分からなかったことが理解できるようになったり、若い時には感じる事が出来なかった世の理に気付くことが出来る様になったり、様々な経験を積み重ねる事によって懐が深くなったり対処対応する力が大きくなったりするという事にほかなりません。

そんなことを昨日は大阪からの帰りの車の中で思う機会になりました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。