原稿の「校正」とは単に誤字脱字を指摘する作業ではなく、書き手の意図が正確に読み手に届くようお手伝いする作業です

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

昨日と今日は曇り空で気温も少し低いですね。一気に秋の時候に進み、服装も秋に変わったように思います。ちなみに私はというと、昨日も今日も半袖でゴソゴソしており、全然秋っぽくなっていないんですけどね。(笑)

光風流の流誌(機関誌)の校正をしています

さてそんな今日ですが、事務所でゴソゴソしている作業の中に、光風流の流誌「光風たより」の原稿の校正があります。

校正というのは原稿チェックの事をいいます。ちなみに「校正」と聞くと、誤字脱字をチェックする事と思っておられる方が多いと思いますが、私はそれだけではないと思っています。
ってか誤字脱字って、間違っている思ったら読み手が修正しながら読めばそれで済むので、そんなチェックよりももっと大切な事があると思っています。それは「読んでくださる方に、書かれている原稿の意図がちゃんと伝わるようになっているかどうか」という事です。

私の言葉足らずは仕方がないけれど・・・

私は文章を書くのは苦手です。とはいえ、毎日Blogを書いているので、文字を書く行為自体は不得意ではありません。しかし自分の意図している事を相手にしっかりと伝えると言うのは、本当に苦手です。
まあこれは文字だけではなく喋ると言うことにおいても、自分の意図が伝わらないことが多くて四苦八苦する事が私は多いので、書くことも話すことも苦手です。

なので私自身の言葉が伝わらないのは、ある意味仕方ないと思っています。ええ、しょせん私にはこの程度の能力しか備わっていないのです。
なので人に好かれるために自分を殊更に飾ったり媚びたりしても、自分自身が何よりもしんどいだけですし、そんな事に注力してもスグにばれちゃうだけだとも思っています。

まあ私はそれでいいんですが、流誌に寄稿してくださっている皆さんの原稿は、その文面や写真からちゃんとその意図が伝わるようにさせて頂かなければならないと思っています。

意識せずに文章を書くと、自分だけが解る言葉を並べてしまう「自分目線」になってしまう

大体原稿とかを書いた時には、自分自身の目線で書いているので、言葉足らずな場合が結構多かったりするのです。その一例として、文中に地名とかが入る場合に、「神戸」とかだと日本人だけではなく世界的にも通用する地名かもしれないですが、光風流本部のある「加西市」なんてその所在する兵庫県民ですらご存知ない方も有ります。
それが町名とかになったら、まるっきりどこの地名かすら分からなくなっちゃいますよね。
たとえば「元町」って聞くと、関西では神戸の元町を連想される人が多いでしょうし、関東では横浜の元町を連想される方が多いでしょう。もちろん日本には他にも元町と言う地名のある地域は沢山ありますから、それぞれに思われる元町が違ってきちゃいます。
こういう風な自分ではついうっかり気づいていないような点など含めて、文章を読みながら加筆や訂正をさせて頂いています。

誤字脱字は無い方が良いけれど、大した問題ではない

校正というと、多くの方が誤字脱字に目を向けがちですが、私はそんなもの大した問題ではないと思っています。だって読み手側が「あっ間違えている!!」って解るのですから誤字脱字なんですよね。
もちろん誤字脱字が無い方が読みやすいのは間違いありません。しかし誰も間違えようと思って間違えているのではないのですから、そんな事にいちいち目くじらを立てなくても間違えていると思ったら修正して読んだら済む事です。

しかし文章の書き方や言葉足らずが原因で、書き手が想定しているものと別の意味の文章になってしまったり、全く理解が出来ない文章になってしまうのは良くないですよね。
書き手の意図や、その記事で本来伝えなければならない内容が、読み手にちゃんと伝わるようにするお手伝いをする事、それが私が思う校正なのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。