ちょっとした事前の情報があるかないかで、人の感じ方って大きく違うんだなぁって改めて思いました。
こんにちは。いけばなの光風流家元 内藤正風です。
今日のバスにはコンセントが有るので、安心してブログが書けます。って言ってもバスの中だけでは書ききれないので、書き始めがバスの中ってだけですが(笑)(笑)
今日は兵庫県いけばな協会の総会が有るので朝から出掛けています。朝から出掛けてもこの暑さには本当に参っちゃいますが。。。
今日の総会は兵庫県立美術館で開催します。美術館で総会?って思われる方もあるでしょうが、兵庫県立美術館にはホールもあって総会もしっかりと出来るのです。
そして今日は総会の後、研修として兵庫県立美術館の展示「藤田嗣治展」を見学してきました。
こういう展示を見学する時って、事前の学習というかちょっとした情報を得ているかどうかで、展示を見る楽しみが大きく変わってくるのをご存知ですか。
美術館で展示を見学するというと作品ばかりに目が行きがちですが、先品を作った人に目を向けて、その作品を描いた時にどんな環境だったのかとか、その時にどんな心情だったのかを知った上で作品を見ると全然見え方が違ってきますし、楽しさが変わってきます。
例えば彼女ができてウキウキしている中で作った作品、親や家族との別れがありその中で作った作品、作品の中に隠されたメッセージ、そういう事を事前にちょっとだけでも知って作品を見るとものすごく楽しめるのです。
ってか、興味が無かったものも、興味が湧いてガッツリと見たくなってくることすら多々あります。
絵を描いた人や作品を作った人の生きてきた時代背景や、歩んできた人生、その人の価値観、そういうことに触れれば触れるほど、その作品から作者の息吹が感じられたり、人となりが感じられたりして、単なる作品ではなくその人自身が感じられる存在に昇華してくるのです。
人って事前の情報があるかないかで全く違った見え方や感じ方をする生き物だと思います。
作品は単なる物でしかありません。そこには興味があるから価値があり、興味がなければ価値がないという二局が存在しています。
美術品のコレクターや画商ならば、所有することや売買することに価値を持てるのでしょうが、鑑賞するという観点から見た場合には、その作品自体の価値はすなわち、その作者自身にこそあるのだと思うのです。
そんな事を改めて感じる機会になりました。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。