身の回りの誰かのお役に立つことが出来れば、この世に生を受けた意義があると思います

こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は着地点の無いBlogになりますが、久しぶりに私の徒然を記したいと思います。

お世話になった方が、またひとりお亡くなりになられました

昨日、お世話になった方の訃報が届きました。
その方は、私がいけばなを職業としてこの世界に関わるようになった中で、一番最初に声を掛けてくださった他流の家元をなさっておられた先生です。
私は学業終了と共に各いけばな協会に流派代表者として出させていただく様になりましたが、当然のことながら誰1人も知り合いのいない状態でした。
その上、当時のいけばな界の各流派を代表されている先生方には私と同世代の方は1人もおらず、一番年齢の近い方が私よりも10歳以上年上で、大半の方は私の親の世代でしたし、その上に当時の皆様は個性の塊というか、今から考えてもかなり濃い濃い方々ばかりでした。そんな中で、その先生は海のものとも山のものとも分からない若造に声を掛けて下さり、引き立てて下さったりいけばな界の事を色々と教えてくださいました。

おかげで一緒に食事をするときには近くに座らせていただき、お世話をさせて頂きながらお酒を飲まれるとほとんど食べられないので、私はほぼ2人前食事をいただいていました。あるいは泊りがけで研修に行く様なときにはその先生と必ず同部屋になるようになっており、夜中3時4時まで飲み、朝は6時には起こされていました。(笑)
しかしそのお陰で、いけばな人としてや男としてのありようを、身をもって見てくださり感じさせてくださった先生でした。

そんな先生も晩年は体調を崩されて一緒に何かをさせて頂く機会もなくなり、またお顔を合わせさせていただく機会も無くなってしまっていた中で今回の訃報でしたので、とても寂しく感じています。

私も誰かのお役に立つことが出来る様に

私自身60歳を超えているのですから仕方がないといえばそれまでなのですが、若いころにお世話になった方々が順に他界されてゆくというのは本当に寂しく感じます。
そしてそれと共に、老若男女関係なく私の周りにおられる皆様に対して学びや刺激を与える事が出来ていなくとも、せめて反面教師でも良いので何かしらお役に立つことが出来ているだろうかという事も思う様になってきました。

人の人生は長いようで短いです。
人生100年時代と言われています。しかし元気で思うところに自由に出かけたり好きなものを食べたり飲んだりできるのは、個人差がありますが一般的に言うと男性で70歳、女性は80歳って感じでしょうか。
そう思うと、私が世の中の誰かの役に立つことができる期間も限られているなぁ。。。な~んて改めて意識してしまいます。

ま、とにかく、明日はお通夜に伺って、感謝とお礼のお参りをさせて頂いてこようと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。