12月3日(土)4日(日)に開催する ”光風流いけばな展” の見どころの1つに、「作者が新しい事に挑戦する姿勢」があります

こんにちは、内藤正風です。

光風流本部いけばな教室は、いよいよ12月3日(土)4日(日)に開催する「光風流いけばな展」一色に染まっています。

作品の完成に向けて一直線に突っ走っておられる方、着地点が定まらずに迷走されている方と様々ですが、いずれにしてもカウントダウンが始まっているのは間違いありません。

いけばなの新しい魅力と可能性を模索する展覧会

この度の光風流いけばな展は「花と金属ので・あ・い」をテーマに開催します。

私たちは日頃、植物を素材にしていけばな作品を作っています。
そんな“いけばな“に「金属」という異質であり真逆な存在ともいうことができる素材を取り合わせることによって、いけばなの新しい魅力や可能性を模索してゆこうという取り組みだと思っていただければと思います。

なのでこの度のいけばな展の作品作りにおいて不可欠なキーワードは、「挑戦」と「融和」だと私は思っています。

挑戦無くして進歩なし!

私は光風流いけばな展は「挑戦の場」でなければならないと思っています。

「いけばな展では日頃の成果を発揮して」という言葉を聞きますが、高校の文化祭や地域の婦人会の発表会ならばそれで良いと思います。
しかし光風流いけばな展と名がつくかぎりは、自分の殻を破るきっかけやステップアップの機会として役立てていただきたいと私は思っていますので、日頃のお稽古の成果を発表するだけではなく「挑戦の場」としなければ勿体無いと思うのです。

人が進歩するときには「挑戦」が不可欠です。
進歩とはすなわち、今出来ないことが出来るようになるということですから、未体験のことにチャレンジしたり、今よりも高いレベルの完成度を達成したりするためには「挑戦」が不可欠だということをお分かりいただけるのではないかと思います。

そして今回の光風流いけばな展ではいけばなに金属を取り入れるということで、挑戦することが全ての出瓶者に求められている場だと思っています。

融和することが、いけばなの魅力の創出や可能性の扉の開放につながる

“いけばなに金属を取り入れる“というと、「どこか一部分に金属の要素を用いていたら良いんでしょ。」と考える方もあると思いますが、それでは今回のテーマを達成したことにはなりません。

今回のテーマは「花と金属ので・あ・い」なのですから、花=植物が金属と出会う事によって、どんな魅力や可能性を生み出すことが出来ているかという事がその目指すべき目的地だと考えるべきなのだと思います。
すなわち、金属という要素が含まれているだけでは不十分であり、金属という要素がいけばな作品と融和してこそ、これまでに無かったいけばなの魅力の創出や新しい可能性の扉を開くことが可能になるのです。

その意味で言うと「花と金属ので・あ・い から導き出す、いけばなの魅力の創出や新しい可能性の扉を開くこと」が、今回の光風流いけばな展における目指すべき目的地であると言い換える事が出来ると思います。

この度のいけばな展では、作者が作品と向き合った姿勢も感じ取っていただけると思います

この度のいけばな展では、作品を展示している作者1人1人がどんな挑戦をしているか、そしてどんな新しい魅力を生み出そうとしているかを感じながら作品をご覧いただくのも見どころになると思います。

ムッチャ挑戦しているな~って明らかに分かる作品もあるでしょう。ん?これはとにかく金属という要素を取り入れているだけで挑戦していないなぁ。。って感じるものもあると思います。
これはご覧になられた方が感じられる事なので、そう思われたらそういう事なんだと思います。

だからこそ私たちは、自分の精一杯を注ぎ込み手間暇を惜しまずに作品を作り上げなければならないと思うのです。
12月3日(土)4日(日)の光風流いけばな展を乞うご期待ください。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。