5月の光風流カレンダー「キッチン用品に生ける ホーロー鍋」の作品を紹介します

こんにちは、内藤正風です。

今日から5月になりました。
4月が終わったという事は今年も3分の1が過ぎ去ったという事にほかならず、インフレやウクライナとロシアの紛争、そしてコロナ禍という中でこれからの世の中がどう変革してゆくかをシッカリと考えながら出来る事を行なってゆかなければならないと思っています。

とはいえ、朝から新聞やネットで暗いニュースを見るのは嫌なので、午後や夕刻にちょこちょこ見る程度なので、偉そうに「世界情勢が。。。」なんて言えるような立場ではないんですけどね。
(笑)

光風流のカレンダーは、動画で作者の声をご覧いただく事が出来るようになっています

光風流のカレンダーにはいくつかの特徴があります。その中の1つに ”作者の作品への思いを動画でご覧いただく事が出来る” というものがあります。

いけばなの作品は人間が生み出すものですので、作者の思いやイメージがその根底にはあります。なので単に作品を見るというだけではなく、作者の思いを知って作品を見て頂くとより楽しんで頂くことが出来るようになります。
なのでこのカレンダーでは、動画で作者の思いをご覧いただく事が出来るようにしているのです。

ちなみにこの動画をご覧いただくには、iPhoneの方は「app Store」、Androidの方は「Google play」から「COCOAR」というアプリをダウンロードしてください。
そしてこのアプリを立ち上げて、「スキャン」という機能で5月のカレンダーの作品を読み取っていただければ、作者の作品への思いや作品作りの苦労話などを動画でご覧いただく事が出来るようになっています。

まだ未体験の方は是非楽しんでみてください。

5月の光風流カレンダーの作品

光風流の今年のカレンダーのテーマは、「キッチン用品に生ける」です

いけばなは身近に存在するものを素材や器にして、お花を生け楽しむ事を古来より行なってきています。
そんな中で
今年のカレンダーでは、私たちの生活に極めて身近なところに位置する ”キッチン用品” を器に用いて1年の催事や季節感を表現しており、その意味でいうなれば、いけばなの原点を振り返りながら新しい事に挑戦する「不易流行」を体現したものという事が出来ると思います。

ということで、5月の作品を紹介させていただきます。

 

◇作者
西村 千代甫

◇キッチン用品
ホーロー鍋

◇花材
ブルーベリー、アヤメ

◇花態
生花

◇敷板

この作品を生けられた西村千代甫さんから、作品についての一言

5月のカレンダーの担当を希望したのは、私の誕生月だからです。新緑の若葉や花々の美しい5月が私は大好きです。

キッチン用品に生けるという事で、私は赤いホーロー鍋に取り合わせる花材としてブルーベリーの木を選び、季節感を出すためにアヤメを取り合せました。
そして花台は、
ランチョンマットをイメージして自作しました。

あちらこちらに枝を伸ばすブルーベリーの木は、枝の見立てや形を整える為に矯める事、そして足元を添わせる事も大変困難でしたが、アヤメの凛とした紫と花器の赤色がお生花を引き締めてくれたように思います。

春には花を咲かせ、夏には栄養豊かな実をつけるブルーベリーの木には「実りある人生」という花言葉があり、
秋には美しい紅葉を見せる事から「有意義な人生」と言う花言葉もあります。
この花言葉を見ていると、70代の人生を歩む私の背中を後押ししてくれるかのように感じます。

この5月のカレンダーが皆様の目に触れ、清々しい気候やイメージを感じていただく事が出来れば嬉しく思います。

西村千代甫さんの光風流カレンダー 生け込み&撮影風景

スタジオで写真撮影のために、カレンダーの作品を制作されている西村千代甫さんの様子もあわせてご紹介させて頂きます。ここでしか見れない未公開映像も含まれています。
音が出ますのでボリュームにはご注意くださいね。

YouTubeでは色々な動画のアップも行っていますので、よければ「チャンネル登録」や「高評価」していただければ嬉しいです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。