お花が綺麗に見えるのは花自体が綺麗なだけではなく緑の葉っぱがあるから綺麗に見えるように、人にも必ずそれぞれの役割があるのです
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こんにちは、内藤正風です。
今日は終日、事務や雑務に追いかけられる予定で、とにかくさっさと済まそうと思っているのですが、これがいくらやっても終わりそうになく、テンション低めの午前中です。(笑)
ホントこういう1日中ゴソゴソしたりパソコンに向き合っているっていうのは一番苦手です。
お花を生けるときには色々な植物を使います
いけばなを生けるときには色々な材料を使います。枝のもの、葉っぱのもの、大きなお花、小さなお花、華やかなお花、地味なお花、シンプルなお花、目を引くお花、枯れた素材、加工された素材、色んな材料があります。
作品が出来上がって一見すると、華やかだったり大きかったりして目立つお花についつい目を奪われがちになりますが、実はそうではない植物の方が作品の中で大きな役割を果たしている事って結構多かったりします。
お花を綺麗に見せるポイントは「葉っぱ」
お花を生けるときに、経験の浅い方はお花を沢山使って生ければ綺麗になると思われる方が多いのですが、実は、お花ばかりを沢山生けても絶対に綺麗にはならないのをご存知でしょうか。
お花を綺麗に見せるために大切なポイントは、お花じゃないんです。それは。。。「葉っぱ」の使い方にあります。
たとえば、赤色のバラと黄色のカーネーションと青色のリンドウを沢山使って、器イッパイに生けてゆくとどうなるかと言うと、とてもケバケバしくなっちゃうんです。
いうならばエグイ感じです。
ではそうならないようにするためにどうしたらよいのかというと、「緑の葉っぱ」を生けてゆくと色の調和が生まれてしっくりと落ち着いてもきます。
パッと見たときには、花瓶に生けられているお花は、お花が生けられているから綺麗だと思いがちですが、実はどうでも良いような”緑の葉っぱ”があるからこそお花が綺麗に引き立って見えているのであって、お花を綺麗に見せるためには無くてはならない存在なのです。
小さなお花があるからこそ大きなお花が際立つのです
お花にも同じことが言えます。大きくて目立つお花に目が最初に惹かれるかもしれませんが、大きなお花の存在は小さなお花が有るからこそ際立つし生きるのです。
ヒマワリや百合のように、目を引くお花もあります。逆にミヤコワスレやカスミソウのような小さな花もあります。そのそれぞれのお花に全て役割があり、無くてはならない存在なのです。
舞台や映画、会社やコミュニティでも同じです
舞台や映画でも同じだと思います。脇役がいて周りを固めているから主役が生きるのです。
顔もわからないくらいに通り過ぎる役のエキストラが居てくれるから、物語が成立するし面白みが増すのです。
これって商店や企業でも同じですよね。社長や部長が偉いんじゃないし、課長が偉いんじゃないのです。
部長と言う役割であり、平社員と言う役割なんです。
その時に自分に与えられた役割がどんなに小さなものであっても、その自分の役割をしっかりと果すからこそ、大きな存在感を発揮する事が出来るし無くてはならない存在となることが出来るのです。
自分の役割を理解して、ちゃんと果たす事が出来ているか
今の自分の役割を果たす事すら出来ない人は、他の人を引き立てる事なんて絶対に出来ないです。そして他の人を引き立てる事が出来ない人が、周りの人から盛り立ててもらえる事は絶対にありません。
まずは今の自分が出来る事を精一杯行ない、自分の役割を果たしてみることから始めるのが良いと思います。そうすればその先には必ず自分を引き立ててくれる存在があらわれてくれるのです。
一瓶のお花からの学び。
どんなに小さなお花や緑の葉っぱにも、無くてはならない役割があるのです。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。