「こうべ芸文美術展」を終えて思った、時代がドンドン進歩し移り変わっていくほど、益々本質が大切になってきているという事

こんにちは。内藤正風です。

今日は朝から移動しており、バスの中でブログを書いています。ほんと世の中ドンドン便利になって行きますよね。

スマホの誕生から約10年、世の中の構造やシステムは大きく変化しました

スマホ誕生から約10年。10年前には想像もしていなかった便利なものがドンドン生まれてきています。

しかしだからといって、これまでと世の中の本質が変わってしまったのではなく、以前にも増してより本質に近づいているという印象をわたしはもっています。

それはすなわち、手法はドンドン進歩進化して便利になっていっているけれど、その分余計に物事の本質を大切にした考え方や行動が世の中の中心の流れになってきている様に感じるのです。

いけばなも本質に目が向けられる様になってきている

いけばなも私は同じではないかと思うのです。

すなわち、お花を生けるときに使う道具や水揚げに使う薬などはドンドン便利なものが出てきています。
そしてお花を生ける環境も、床の間を中心にしたものから変化して多様な環境に対応する事が求められています。

しかしその様な中で、いけばなの持つ本質は全く変わらないと思うのです。
いや、今まで以上により本質的な部分が大切になっていると私は思っています。

いけばなの本質とは何か

私はいけばなの本質は以下の3つだと思っています。

◎いけばなを通じてどんな学びを得ることができるか。
◎いけばなを通じてどんな体験をする事ができるか。
◎そしてそれらを通じてどんな幸せを紡ぎ出す事ができるか。

その3つのどれが欠けてもいけないと思っています。

いけばなはお花を生ける事だと思われがちです。ええ、それは間違いではありませんが正解でもありません。
なぜならばいけばなは小手先の技術のみを競うものではないからです。

古来いけばなは花道と呼ばれています。すなわちお花を生けると言うことを通じて、自らを高めることを目的とされている存在であると言うことに他なりません。

こうべ芸文美術展を無事に終える事ができました

さて話しは変わりますが、昨日、こうべ芸文美術展を無事に終える事ができました。

展覧会は自分1人では成立しません。
展覧会を運営してくださる方。見に来てくださる方。生け込みを手伝ってくださる方。手直しを手伝ってくださる方。撤花を手伝ってくださる方。こういう皆さん方の力があるからこそ無事に終える事ができるのです。

この度の「こうべ芸文美術展」も皆さん方に支えていただき、無事に終える事ができ本当に良かったな〜と思っています。

「こうべ芸文美術展」に出品した私の作品

今回の作品は、カエデを使った作品にしました。
カエデと聞くと"紅葉"と連想される方もあるでしょうが、この度はまだ色づいていないものを使いました。
秋=紅葉と思われがちですが、紅葉はまだ早いですし、色づき始めていても寒さが強くならないと綺麗な赤色のものが出てこないんです。

なのでこの度はまだ色づいていない緑の綺麗な姿を生けあげました。

作品データ
●花材・・・カエデ
●花器・・・洞二重
●敷板・・・組合せ花台

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。