情報は受け手がしっかりと精査しなければなりません。なぜなら「みんなが言っている」とか「〇〇という意見がある」は、全体が言っているのではないからです
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
昨日、先輩と昼食を一緒にしながら話をしている中で「 ”近くがいい” という意見があるので行き先を近くにしたけれど、結局参加される方が少ない」という事について話をしながら思ったことについて、今日はブログを書きたいと思います。
人の意見を取りあげて根拠とするのは、自信の無さの表れです
「近くがいいという意見があるので。。」と聞くと、一瞬、近くがいいという意見が正論であったり多数派であったりする様に感じる方が多いのではないでしょうか。
しかしこれって実は、大いなる情報操作だと私は思っています。
だってそもそも意見というのは10人いたら10通りの意見があって不思議ではないのです。なので「〇〇な意見がある」という風に取り上げることによって、取り上げた人が自分の考えを代弁させているだけに過ぎないのです。
考えてみてください。近くって一言で言っても、その定義は人それぞれです。町内を近くという方、市内を近くという方、県内を近くという方、もしかしたら国内ならば近くという人もおられるかもしれません。
そんな中で「近くがいい」という意見があっても、それらはすべて同じことを指しているとは限らないのですから。
つまり自分の考えを、ほかの皆さんに賛同を得ることが出来るように話す自信がないから、都合の良い意見を取り上げて情報操作をしているという事に他ならないのです。
”みんな” って誰々のことでしょう
ところでこういう話をしていると「みんなが言っています」って言葉も、よく目や耳にするのも思い浮かんできます。
ではこの場合の”みんな”って誰々の事なんでしょう。地球上にいる人類すべてという事でしょうか。それとも日本国籍を持つ日本人すべてという事でしょうか。あるいはそのグループの全員??
仮に、みんなというのはその方の身の周りの方がみんなという事だとしても、それって結局、偏った一部の方々がみんなという事であって、全員という風に解釈をすることは、私は早合点だと思うのです。
ちなみに私、「みんなが言っています」とか「みんなの意見です」っておっしゃられている方に、「ちなみにその”みんな”って誰々ですか、名前を挙げて教えてください」って聞いたことが何度かあります。
その結果はいつも同じでした。
サッと名前が挙がるのは2~3人、考えながら5~6人、10人のお名前を挙げられる方はたま~におられましたが、20人以上のお名前を挙げられた方は誰一人としておられませんでした。
結局、”みんな”じゃないんです。自分の周りにいる人の中にはそういう人がいるってだけなんです。
自分の考えと同じか近い意見を持たれている方が何人かおられたら、”みんな”になっちゃうんですね。自分の意見の裏付けにするために。
情報は受け手がしっかりと精査しなければならない
情報に溢れている現在、人の意見を参考にするのは良いと思いますが、自分でしっかりと確認したうえで責任をもって取捨選択しなければ、世の中に振り回されてしまうようになってしまいます。
情報弱者という言葉がありますが、一般にはネットにアクセスできないような高齢者のように思われがちですが、溢れている情報に振り回されてしまっている人も実は情報弱者だといえると思います。
ざっくりというならば、声高に言われている情報、ネガティブな情報、「みんな」が付いている情報、「〇〇という意見がある」という発言は、よくよく精査したほうが良いと私は思っています。
ま、そもそも私は幼少のころに、「みんなが持っているからほしい」とか「みんなが言っている」とかって親に言ったら、「じゃあみんなが死んだらお前も死ぬのか?」って散々言われて育てられたので、相手の方から「みんな」とか「〇〇という意見がある」という言葉を用いられても圧力にすらならないですし、逆にその言葉を使われたときには疑ってかかるように行動がなっているんですけどね。
情報社会のいま、皆さんもお気を付けになってくださいね。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。