お花の長持ちに「誰でも簡単に出来て、そして必ず効果が出る方法」をご紹介します。あとは「やる」か「やらないか」だけです。
今日は朝から、光風流本部いけばな教室でお稽古三昧の一日だった 光風流家元 内藤正風です。
梅雨に入って毎日ジメジメとして鬱陶しい季節になり、気温も高くなって暑くなってくると、日に日にお花の日持ちが短くなってきてしまいます。
そんな時に、
「夏はお花が弱いから。。。。。」って諦めないでください。
たしかに冬に比べれば日持ちは短くなります。
これは温度が高い事で細胞が活発に活動するので仕方がない事なのです。
しかしそんななかでも、暑い季節にお花を長持ちさせる方法があります。
特別な技術や道具は一切不要です。
誰でもできる、そして必ず効果の出る方法です。
お花を長持ちさせる方法はコレ!
何をすればいいかと言うと、、、、、
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●水をマメに変える。
●足元を5mm~1cmくらい切りなおす。
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この二つです。
たったこれだけの事で、これからの季節はお花の日持ちが劇的に変わりますよ。
なぜ「水をマメに変える。」必要があるのか。
水はお花にとって生命線です。
しかし、この暑い季節、お水はすぐに傷み始めます。
器に水を張った瞬間からお水は傷み始めます。
朝、水替えをされたら、翌朝、確認してみてください。
水の中に白い水垢の様なモロモロしたものが漂い始めています。
このモロモロしたものは水が傷んで発生しているのですから、そのまま置いておくと加速度的に水の中にバクテリアが繁殖してきます。
バクテリアはお花を弱らせますので、お水の中に出来るだけバクテリアが発生しない様にすることがお花を長持ちさせるためには一番重要です。
なのでコマメに水替えを行う事で、バクテリアが繁殖している水をお花が吸う事が無いようにしてやることが、お花の日持ちを大きく左右するのです。
よく「十円玉を入れて置いたら良い」とか、「漂白剤を入れて置いたら良い」って耳にされたこともあると思います。
これって全く効果が無いとは言いませんが、まあ気持ち程度の効果だと思ってください。
十円玉を水の中に入れていても、水は傷みます。
漂白剤を水の中に入れていても、水は傷みます。
基本的に私たちの日頃の生活の中では、水を汲んで置いておくと傷むという事なのです。
なので水はマメに替えてあげるのが一番お花の為には良いのです。
なぜ「足元を5mm~1cmくらい切りなおす。」必要があるのか。
前段でご紹介したように、暑い盛りの頃には朝に替えたお水は、翌朝には水の中に白い水垢の様なものが発生してきます。
ということは、生けてあるお花が根元から水を吸い上げる時に、このモロモロした様なものも一緒に吸っているという事なのです。
お花の茎は、私達がストローで水を飲んでいるのと同じ状態なのです。
氷水をストローで飲んでいて、氷がストローの根元に貼りついちゃうと水が吸いにくくなっちゃいますよね。
お花も同じように、切り口にこのモロモロした様なものが付いてしまうと、水を吸いにくくなってしまうのです。
切り口が綺麗でドンドン水を吸う事が出来る状態と、切り口が詰まり加減で水が吸い上げにくい状態とを比較すると、どちらがお花の為にいいでしょうか。。。
言うまでもなく、切り口が綺麗な方が水を吸いやすいですよね。
なので水替えをされた時には、足元も切りなおして切り口を更新してあげるのがお花の日持ちを大きく左右するのです。
「する」か、「しない」か
技術も何も必要ないです。
とにかく「する」か、「しない」かだけです。
やれば必ず効果が出ます。それも劇的な効果となって現れます。
3日くらいしか持たなかったお花ならば、毎日水替えをすれば1週間ちかく日持ちするようになります。
それくらい「水替え」と「足元の切直し」は大きな効果があります。
みなさん、めんどくさいと思わずに!!
是非実行してみてください。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。