日本人は始まりの時間に厳しい人が多いですが、終わりの時間も同じように大切に考えなければ信頼を失う結果になります
目次
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
今日は「時間や〆切を守らないという事は、人の時間を奪っている」という事について取り上げたいと思います。
ごく一部の人のせいで、多くの人が迷惑をする結果になる
世の中には2通りの人が居られます。1つは時間や〆切を守られる方、そしてもう1つは時間や〆切に対する意識が低く守られない方です。
もうこれは、周りの人を見たり、何ならご自分を見て頂ければ簡単にお分かりいただく事が出来ると思います。出来なかった理由は不要です。単純に出来たか出来なかったです。
ハッキリ言って大半の方が時間や〆切をお守りくださいます。これは本当に有難い事です。しかし残念ながら、ごく一部に時間や〆切をお守りいただく事が出来ない方が居られるのも事実です。
そしてこのお守りいただけない方には、何度申し上げても改善していただく事が出来ないのが現状です。そしてその結果、ちゃんと守ってくださっている大半の方に不自由をおかけする結果となり、迷惑が及んでいるという事にごく一部の皆さんは気付いておられないか、気づいておられても気づいていないふりをしておられるという現状がそこにはあります。
チョットだけだから構わないという利己的な思考は、組織を崩壊させる
例えば、現在私どもの教室では、生け込みの前日に当たるお稽古日は、”午前中のみ” とさせていただいております。
生け込みの前の日ですから、作品の最終チェックの指導を受けたいと思われる方が沢山おられるのは重々承知いたしております。なのにこのような形にしないといけなくなってしまったのは、ごく一部に教室の終わりの時間を守らず、いつまでもお稽古をなさる方が居られると共に、何度も、いや何十回と申し上げても全く改善されなかったからです。
自分1人だけだから良いやん。少しだけだから良いやん。あともうちょっとだけ見てもらいたいから。などなど、お気持ちはわかります。が、しかし、そのお1人が帰らずにお稽古なさっておられたら他の方も、あっじゃあ私も少しだけと思い残られる方が出てこられます。そうなってくるとそのほかの方にもそういう方が出てこられて、教室の終わりの時間が意味をなさなくなってしまう様になります。
この事によって何が起こるかというと、教室の開催時間だけに限らず、決まりは守らなくてもよいというような間違った思考や行動がまん延する原因になってしまうのです。
そんな利己的な思考や行動の先に、明るい未来が無いのは言うまでもなくお分かりいただけるかと思います。
自分の時間を守らないという事は、他人の時間を奪っているという事
人は誰かとの関わりの中で生き、そして行動しています。
例えば先ほど挙げました私どもの教室の例で申し上げると、教室でお稽古するという事はそこに必ず私がいるという事です。例えば会議を行なうという事は、その会議に参加する人たちがいるという事です。いけばなの作品写真の撮影の時には、私とカメラマンが必ずそこに居るという事です。
そしてそういう中で、予定している時間が長引いてしまうという事は、他の人に人生の時間を奪っているという事に他ならないのです。
人の時間は無限ではありません。人はおぎゃーと生まれた瞬間から死に向かってまっしぐらに生きているのです。なので人に与えられた時間は「有限」であり貴重なのです。
時間を守らない人との約束は、怖くてできない
人はスケジュールの中で生きています。例えばある方の予定が、午前中はパートに行って、午後1時からは習字の教室に行き、午後3時からは光風流の会議があり、午後6時からは友達と食事の約束があるというような感じだったとします。そんな中で、光風流の会議が午後6時になっても7時になっても終わらない。。なんてことになってしまったらどうでしょう。
次の予定に遅れる結果になったら、その方に迷惑をかけてしまっているというのは言うまでもありません。
しかしそれ以上に怖いのは、あそこはいつ終わるか分からないから、十分に時間の余裕がある時でなければ参加できないという風になってしまう事です。
たとえば会議の日程調整をするときも、予定通りに終わらない会議って、怖くて気軽に約束できないですよね。
あるいは、通常ならば1時間の予定の内容だけれども、Aさんはいつも時間通りに終わらないなんて場合には、Aさんから予定の依頼があった時にスケジュールの中ほどに入れて次の予定に影響が出たら困るので、明らかに影響のないところで予定しようなんて思ったら、すぐに予定を調整してもらう事が出来なくなってしまったりしますよね。
つまりそんな人との約束は後回しにされるだけではなく、明らかに余裕が見込めるときにしかしてもらえなくなってしまうという事なのです。
時間を守らない人は、自分の信頼を失っています
このようにどんな形であれ ”時間を守らず大切にしない” という事は、自分の信頼を失ってしまっているのです。
そしてこれが一番怖い事なのですが、そういう事を大切にしている人ほど、時間を守らず大切にしない人にことさらに注意したり文句を言ったりしないという事です。
「あ~この人はそういう人なので、それなりのお付き合いにしておきましょう」って判断されてしまうという事です。ハッキリ言えば、信頼されなくなるということです。
私は誰からも注意されたことがない。ではなく、自分で客観的に見て判断してみてはいかがでしょうか。
集合時間に遅れていませんか。終わりの時間を守っていますか。人には厳しくするけれど自分には甘ちゃんになっていませんか。
時間を大切にするという事は、他人の人生も尊重し大切にするという事に他ならないと思います。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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