2週間後の12月3日(土)4日(日)に、光風流いけばな展「花と金属の で・あ・い」を開催します
おはようございます、内藤正風です。
今日も「兵庫県いけばな展」の朝の手直しから1日がスタートしています。
とはいえ私の作品は現在開催中の後期には展示していないので、会場で皆さんの手直しを見ながらプラプラしているだけなんですけどね。(笑)
”いけばな”は「お花(植物)を使って器に生ける」だけではありません
”いけばな” というと「器にお花(植物)を生けるもの」と多くの方が思われていると思います。確かに間違いではありませんが、実はそれだけではないという事をご存じでしょうか。
器を使わずに生ける”いけばな”もあります。
器を使わないいけばなの一例としては、オブジェ的な作品が挙げられます。とはいえ植物に水は不可欠ですので、目立たないところで養いを施して植物が生き生きとしている事が出来るようにしています。
屋内ではなく屋外で展示する”いけばな”もあります。
一般的にお花はお部屋に飾りますが、公園にある彫刻のようなアート的な感覚で屋外で展示するという風に思っていただくとお分かりいただきやすいのではないでしょうか。
お花(植物)以外の素材を使用する”いけばな”もあります。
いけばなには古来より枯れた素材(枯れ木、枯れ葉など)を取り合せるという手法があるのですが、そういう柔軟な考え方が昭和の戦後に前衛いけばなという運動につながり、それ以降、植物以外の素材(金属やコンクリートやアクリルのようなもの)をいけばなに用いる事も行う様になっています。
今年の光風流いけばな展は「金属との出会い」をキーワードに開催します
金属って植物とは一番遠い存在というか、ある意味真逆の存在ではないかと私は思います。冷たさと温かみ。硬さと柔らかさ。無機質と有機質。などなど。
そんな植物の対極にあるといっても過言ではない金属ですが、だからこそいけばなの作品に取り入れることによってこれまでに無かった新しい魅力を生みだすことが出来ると思うのです。
すなわち植物と金属というお互いに自分に無い要素を、対比や補完、反発や融和融合などさせることによって、可能性の扉が開いたり化学変化が起こるキッカケとなるからです。
そこで今年の「光風流いけばな展」では金属を作品の中の要素として取り入れ、「花と金属の で・あ・い」をテーマに2週間後の12月3日(土)4日(日)の両日、イオンモール加西北条において開催いたします。
金属 × 植物 = 可能性 ”無限大”
金属と一口に言っても金、銀、銅、錫、ステンレスというような素材による違いがあります。そして同じ素材であっても、磨き上げられて光っていたり放置されて曇っていたり錆の様に変質しているという状態による違いもあります。加えて針金のようになっていたり棒状や管や塊や板というような形態による違いもあります。
この様に金属と言っても様々な表情があるのですから、それら1つ1つが様々な植物と組み合わさった時にそこから生まれる可能性と魅力は”無限大”になります。
この度の光風流いけばな展に作品を展示する出瓶者の皆さんもそれぞれに、いけばなに金属を取り入れる事によって掛け算や足し算や引き算を行ない、新しい可能性を模索し新しい魅力の創造に取り組まれています。
ぜひ2週間後の光風流いけばな展「花と金属の で・あ・い」を乞うご期待ください。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。