5月は夏の入り口です。そんな初夏の風情を生け表した作品が、光風流のホームページにアップされましたので紹介します
目次
こんにちは、内藤正風です。
今日は朝から午前中、SNS委員会の会議に同席し、午後からは光風流の各地の支部の指導にあたっていただいている光風流講師の先生方を対象にした研究会を行いました。
ちなみにこの緊急事態宣言下ですので午前も午後もオンラインで行ないましたので、なんかいつもと違う疲れ方をしました。
光風流のホームページでは、いけばなの作品で ”四季” や ”歳時” を表現しています
日本は自然と共存する思考で国づくりがなされ、感受性が豊かで叙情に溢れた民族性と相まって世界的に見ても珍しい特徴のある国だと私は思っています。
よく日本の特徴として四季があるといわれますが、これってよくよく考えれば日本と同じ緯度にある地域には四季があるので、日本の特徴ではないのです。
しかし日本人の感受性や叙情によって四季の感じ方や表現がほかの民族とは全く違っており、そういうところが特徴的だということなのです。
私ども光風流では、そんな日本人に育まれた四季に対する感覚や日常の中で繰り広げられている風習をはじめとした歳時をいけばなの作品で表現し、ホームページのトップページで皆さんにご覧いただくことが出来る様にしています。
ホームページの「季節の花」が更新されました
5月に入り時候としては初夏に入り、ニュースによると九州北部や中国地方や四国は梅雨入りしたと聞き驚いています。
例年よりも3週間早いということですが、本当に気候がおかしくなっているとしか思えない状況です。
せめて私どもの流派のホームページで掲載している「季節の花」くらいは、今の風情をお楽しみいただければと思います。
光風流ホームページ季節の花「夏の予感」
「夏の予感」
そよそよと
さわやかなカエデのささやきを聞きながら
ふと、生ぬるい夏の風を感じる季節
ああ~、もうすぐじりじりと照りつける太陽のささやきも
聞かなくっちゃうね
作者 光風流家元派遣講師 山本美津甫
花材 カエデ、リアトリス
花器 陶器製 変形足つき水盤
花態 生花
敷板 組合せ花台
内藤正風による作品の講評
この作品は初夏の風情を生け表されています。
初夏は植物が伸び伸びと生育する季節ですので、まっすぐな出生が特徴のリアトリスを主材に用い、初夏の心地よい風を感じることが出来る線の動きをカエデで表現されています。
本来植物の出生でいうならば ”木もの” を高く扱うのがいけばなでは定石となりますが、あえて ”花もの” であるリアトリスを高くしカエデを低く扱うことによって前記のイメージをより強く感じることが出来る様になっています。
この作品を生けた作者紹介
山本 美津甫(やまもと みづほ)
兵庫県西脇市在住。
学生時代より”いけばな”のお稽古を始め、現在では自身が主宰する教室の指導だけではなく、光風流家元派遣講師として各地にある光風流の支部に赴き指導を行ない、光風流いけばなの真髄を伝えている。
いけばな展での作品発表も頻繁に行なっており、光風流いけばな展や日本いけばな芸術展、兵庫県いけばな展などから、地元の文化祭いけばな展に至るまで力作の出展を行なっている。
現在の主な役職
光風流本部会計理事。光風流家元派遣講師。光風流黒田庄支部長。兵庫県いけばな協会会員。
教室の場所と問い合わせ先
兵庫県西脇市黒田庄町
sinkousai.0527@gmail.com
内藤正風PROFILE
-
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。