加西市には、野村萬斎さんや万作の会の狂言師の方々から子ども達が直伝で習っている「子ども狂言」が有るのですがこれがとっても素晴らしいんです。

こんばんは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

4月29日に、加西市制50周年記念式典で表彰していただいたのは、私のBlogでも書きましたので読んで下さった方はご存知の事と思います。
加西市制50周年記念式典で表彰していただき、今思う事

この50周年記念式典のオープニングで行われた「子ども狂言」がとても素晴らしかったので、今日は皆さんに是非ご紹介させて頂きたいと思ってBlogを書いています。

「子ども狂言」ってなに?

「子ども狂言」とは、加西市で平成26年から始まった取り組みで、播磨国風土記編纂1300年を迎えるのに合わせて、笛方藤田流十一世宗家の藤田六郎兵衛さんを総合プロデューサーとして迎え、哲学者の梅原猛さんが播磨国風土記に記された「根日女」を題材にした新作の狂言の脚本を書下ろし、狂言師で俳優の野村萬斎さんが監修し、野村萬斎さんや万作の会の狂言師の方々から子ども達が直伝で学び、根日女の物語を演じ伝承するプログラムです。

藤田六郎兵衛さん
(加西市のホームページから転載)

野村萬斎さん
(加西市のホームページから転載)

まっ、こんなふうに聞いてもあんまりよくわかんないですよね。
私も一応紹介なので書いていますが、伝わらないだろうなーって思っています。
(笑)(笑)

ええいいんです。
私がお伝えしたいのは、これまでに書いた事じゃないので。

子供が演じる狂言だからこそ、解りやすい

何が素晴らしいって、とにかくわかりやすいんです!!

「能」に比べれば「狂言」の方が解りやすいですが、その狂言を子供たちが演じる事によって物凄くわかりやすくなっているんです。

 

 

まず一番目に、子供が演じますから、解りやすい言葉が使われています。
子供にも理解できるような言葉だからこそ、大人が見ていると本当に解りやすいです。

そして二番目に、節回しとか抑揚がプロの大人がする様に熟練のものではないので、逆に言葉が聞き取りやすくてわかりやすいのです。

解りやすいって大きなポイントですよね。

解りやすいからこそ、今何を言っているのか今何をしているのかを解釈が簡単に出来ます。
解りやすいからこそ根日女の物語自体を知る事が出来ます。

ってことは、自然とスッと舞台に引き込まれて楽しむ事が出来るって事になります。

 

いやーーこれは本当にいい!!
能、狂言と言う古典の文化の入り口には最適だと思います。
だって能、狂言と聞くと判りにくいとかっていう先入観を持つ方がとっても多いでしょうが、この子ども狂言を見ればそんな先入観はぶっ飛んでしまいます。

古典っていうのは何事によらず、解りにくさとかが一番のネックだと思うんです。
しかし解りにくさを感じることなく、スッと入口を入れちゃうんですから、こんなに素晴らしいことは無いと思います。

この素晴らしい「子ども狂言」を、もっと皆さんに知ってもらうために

私がこれだけの文字数を使って、良いよ~~!!!って言っても多分十分の一も伝わらないんだろうなぁって思います。
だってやっぱり百聞は一見にしかずですもん。

なので加西市には、是非ともこの「子ども狂言」の映像を作って、自由にみんなが使えるようにしてもらえないかなぁと思います。
例えば15秒バージョンとか、30秒バージョン、5分バージョン、10分バージョン、ガッツリ全編バージョンとかって風に映像が作れないでしょうか。

今の時代、映像の編集なんて素人でもそれなりに出来ちゃいますので、市の職員さんの中でそう言うことに秀でている方がチョイとやっちゃえば、経費なんてかからないですよね。
そして著作権フリーにして皆がドンドン添付したり使ったりできるようにしたらいいと思います。

加西市で「子ども狂言」て言うことをしている事すら世の中には知られていないと思います。
「子ども狂言」がどういうものかも世の中には全く伝わっていないと思います。
なので「子ども狂言」の魅力も、ほとんど世の中には知ってもらう事すらできていないって事だと思います。

世の中の人が知らないって事は、折角のこの「子ども狂言」が、世の中の人から見るとしていないのと同じ事になっちゃっているって事なんです。

勿体ない!!勿体なすぎます!!!
なのでぜひ、この素晴らしさを皆さんにドンドン伝える事が出来るようにして欲しいなと痛感する次第です。

加西市の職員の皆さん!加西市の職員でそう言う方面の担当者の方!!ぜひご検討ください。
どうぞ宜しくお願い致します。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。