「分かっているのに出来ない」は、成長している証し|いけばなのお稽古で学ぶ4段階の成長
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
昨日は光風流本部いけばな教室のお稽古日だったのですが、そんな中で「分かっているけど出来ない~」って仰られている生徒さんがおられました。これ、着実に成長の階段を上っているっていう事の表れなのです。
いけばなのお稽古って、知識や技術を学び習得する作業になります。なのでお稽古を始めたばかりの頃には出来なかったことが、何度も繰り返しているうちに出来るようになりますが、その事がいけばなの魅力の一つでもあります。
そんな成長には、四段階のステップがあると私は考えており、これって実はいけばなだけではなく、お仕事や学業や趣味や人間の成長まで全ての事に当てはまるものだと思っているので、今日はそんな事についてブログを書きたいと思います。
最初は「知らないし、出来ない」
いけばなを始めたばかりの頃は、知らないことだらけです。花材のことも分からない。道具の使い方も分からない。どう生ければいいのかも分からない。だから、出来ません。
当然ですよね。知らないんですから、出来なくて当然です。
先生に教えてもらい、見せてもらい、自分でもやってみる。そうして今までに知らなかった知識や技術を学ぶのが、楽しく感じるようになります。
「知っているけど、出来ない」
教えてもらって知識や技術が増えてくると、「知らないし出来ない」というステップから一段高い「知っているけど出来ない」というステップに入ります。
このステップでは「分かっているのに、出来ない」というジレンマを感じるようになります。「ここはこうするんですよ」と教えてもらった。頭では分かっている。以前にやったこともある。ところが、実際にやってみると出来ない(笑)。
ある種の不快感ですね。
でもここで大切なのは、不快感を感じているからといって、悪い状態ではないということです。というか、むしろ逆なんです。
「知らないし出来ない」というステップの時には、出来ないことすら分かっていませんでした。でも今は、「こうしなければならない」ということを知っている。だからこそ、「自分はまだ出来ていない」と感じる事が出来ている。
つまりこの段階で感じている不快感は、成長しているからこそ得られるもの、つまり成長痛なのです。
「意識すれば、出来る」
そして「知っているけど出来ない」という段階の中で何度もお稽古をしていると、少しずつ出来るようになってきます。「ここを意識しよう」「ここに気をつけよう」と思いながらやると、出来るようになってきます。
以前に教えてもらったことを思い出しながらやると、出来る。でも、まだ無意識で出来る状態には至っていない。なので意識することを忘れると、出来ない。
なのでこのステップでは、「意識しなければならない!」という不快感やストレスを感じるようになります。
でもこれも、成長しているからこそ得ることが出来ている成長痛なのです。
そして、いつの間にか出来ている
こういう段階を経てさらにお稽古を重ねていくと、ある時から変化が起こります。
以前は「ここを意識しなければ」と思っていたことが、いつの間にか自然に出来るようになっている。考えなくても手が動く。花を見た時に、以前なら気がつかなかったことが自然と目に入る。「こうしなきゃ」と考えることもなく、普通に出来ている。
「あれ? いつの間に出来るようになったんだろう」って感じです(笑)。
この「意識しなくても出来る」という段階まで来ると、もう不快感やストレスを感じることはありません。
不快感やストレスがあるということは、成長しているということ
この様に分析して検証してみると、面白いと思いませんか。「知らないし、出来ない」というステップでは、不快感もストレスもありません。
そして最終的なステップ、「意識しなくても出来る」という段階になると、ここでも不快感もストレスはありません。
では、どこで不快感やストレスを感じるのかというと、「知っているけど、出来ない」、そして「意識すれば、出来る」という、ちょうど成長の途中にいる時なのです。
なのでお稽古をしていて、「分かっているのに出来ないなぁ」「ちゃんと意識しないと出来ないなぁ」と感じているのなら、それは必ずしも悪いことではありません。なぜならそれは、今まさに成長しているからこそ感じている不快感やストレスだからです。
第二次成長期に、身長が伸びるスピードが速くて関節が痛いって話があるのと同じで、しっかりと学びを得ることが出来ているときには、何かしらの不快感やストレスを感じるものなのです。
したがってこういう状態にある人は、「今私は成長しているんだぁ」と喜ぶと共に、この不快感やストレスをもっともっと楽しんでいただければ、なお一層の成長を得る事が出来る様になりますよ。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。




