原爆死没者慰霊碑にある「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」の文言は、意図している意味が正しく伝わる様にそろそろ書き換えた方が良いと私は思います
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ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
今日は8月5日。という事は当然ですが明日は8月6日になるのですが、この日は日本人が絶対に忘れてはいけない日です。
ちなみに8月6日は何の日かと言いますと、世界で核兵器が使用された日になります。つまり広島に原爆が落とされた日になります。
この原爆投下では戦闘要員だけではなく、老若男女問わず多くの皆様がお亡くなりになられました。今日この事をブログで書き進めて行くにあたり、まず亡くなられた多数の皆様のご冥福をお祈りすると共に、心よりの哀悼の誠をささげたいと思います。
原爆ドーム
(ウイキペディアより転載)
相手がしたことを、された側が反省しないといけないってどういう事なのか
私は毎年、自分のブログにおいてこの事について取り上げています。そして8月6日には、朝から特集番組や追悼式典の番組など放送されています。
そういう中で、私は毎年大きな違和感を感じている事があります。それは何かと言うと、原爆を落とされ沢山の一般市民が亡くなったのに、私たちは何故この事を反省をしないといけないのかという事です。
戦争という手法を物事の解決に用いたという事に、反省は必要だと思います。またその戦争で、戦闘員と非戦闘員を問わず、多くの人の命が失われたという事にも反省は必要だと思います。
しかし戦争をしていたから、その戦争を早く終結させるために、15万人もの一般市民を殺したという事が正当化され、それだけではなくて、その爆弾が落とされたことに日本や日本国民が反省をしなければならないというのは、私はどうしても納得がゆきません。
広島に投下された原爆によって生じた巨大なキノコ雲(米軍機撮影)。
石碑「安らかに眠ってください。過ちは繰返しませぬから」。
主語を外すことによって、誰に向かって気を使っているのか
この石碑に刻まれている「安らかに眠ってください。過ちは繰返しませぬから」という文言に、私はどうしても納得がゆきません。
ちなみにこの碑文は、広島大学の雑賀忠義教授によって撰文・揮毫されたもので、碑文の「過ち」とは、個人や一国ではなく、人類全体が犯した戦争や核兵器の使用を指すものであって、原爆犠牲者の冥福を祈り、二度と核兵器が使われることのないよう、世界平和を願う言葉だと、言われています。
そしてこの碑文は、過去の悲しみを乗り越え、憎しみを乗り越え、全人類の共存と繁栄を願い、真の世界平和の実現を祈念する「ヒロシマの心」を表していると広島市公式ウェブサイトには書かれています。
しかし私は、そんなもの詭弁でしかないと思うのです。だって日本語の構成は「主語」があってはじめてその意味がハッキリするものなのに、この文章ではあえて主語を外して曖昧にしていますよね。
そしてこれは故石原慎太郎氏も次のように仰られています。「広島の原爆死没者慰霊碑に刻まれた言葉、「我々は過ちは繰り返しません」。これはおかしい…と。 過ちを犯したのはアメリカで、日本人はあくまで被害者で、主語を明確にするなら「過ちは繰り返させません」が正しいと」。
正にその通りだと思います。だって原爆投下したのは日本ではありませんし、核兵器も日本は持っておりません。という事は、日本は核兵器を使用する事すら無いというか出来ないのに、過ちは繰り返しませんという文言は、あまりにもおかしいと思うのです。
「原爆犠牲者の冥福を祈り、二度と核兵器が使われることのないよう、世界平和を願う言葉」であるならば、それが明確に分かるようにしてほしい
この石板が、戦争で亡くなられた方を追悼する施設ではなく、原爆で亡くなられた皆様の追悼がされている施設におかれておるという一点をとっても、「人類全体が犯した戦争や核兵器の使用を指す」という解釈には無理しかないと思いますし、この場所で追悼されている原爆で命を落とされた皆様は、この石板をどんな気持ちでご覧になられているのだろうと思うと、ものすごく残念な気持ちになります。
なので私は毎年8月6日には大きな違和感を感じながら、この日を過ごしていますし、そしていくら考えても納得できずにいます。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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