展覧会形式の勉強会の最終日を開催しながら感じた、「前例踏襲は無能の証」ということ
ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。
金曜日から開催していた「展覧会形式の勉強会」も、いよいよ本日で最終日となりました。
はじまってしまえばアッという間の3日間で、もう終わりかぁ。。という気持ちになっています。とはいえ最終日も始まったばかりですので、まだまだしっかりと楽しみたいと思います。
皆さんに今まで以上の学びの場と機会を提供するために必要なことは、どんどん取り入れてゆきます
私ども光風流では、この展覧会形式の勉強会を毎年開催することを通じて、モデル作品を展示される先生方と、会場にお越しになり説明を聞いけ研究をされる皆様の学びの機会にしていただいています。
そんなこの催しもコロナ禍をキッカケにして、色んなことを改革してきています。いや正確には、これまでから改革は行なってきていたのですが、コロナ以降は世の移り変わりが大きくなっているので、それに合わせて必要な改革も多く、かなりの進化をしてい来ています。
とにかく私としては、光風流の皆様に今まで以上の学びの場と機会を提供させていただく事が出来るように、必要と思う事はどんどん取り入れてゆきたいと思っています。
変わることを恐れる事こそ、恐れなければならない
時代はどんどん移り変わっています。それはコロナ禍以降の世の移り変わりを見れば、ご理解いただく事が出来るでしょうし納得していただく事が出来ると思います。良いとか悪いではなく、私たちを取り巻く状況は常に移り変わっています。そして世の中が変化する事によって、人々の価値観や考え方が変わり、その事によって求められるものや時には普通や正義と言われるものまでが変化してゆきます。
私が行なっている「いけばな」は、こういう人々の思考や好み、そして世の中の影響をモロに受ける存在になります。だっていけばなって生活の中で飾り楽しむのですから、世の変化と無関係だなんてありえないですよね。
という事は私たちに求められているのは、世の移り変わりと共に変わることだと言えると思います。
正しく変化するために必要な事
とはいえ、何でも良いから変わればよいという事を言っているのではありません。正しく変わってゆかなければ単なる時代錯誤になってしまいます。
正しく変わるとはどういうことかと言うと、今の世の中の価値観、人々が求めているものや良しとしている事、今後世の中はどんな方向に進んでゆくと考えられるのかなどを総合して、予測をしながら必要なことを行なうという事にほかなりません。
なかには「変わる」というと今までと違う事を行なうと解釈する人もおられますが、これは大きな間違いだと言えます。つまり変わることが目的ではなく、色々な情報を総合しながら考え、そして下した判断が結果として以前とは少し違う要素が加わっていたという事なのです。
なので「変化する」の中には「変化する」と「変化しない」という両方が存在しており、結果として変化していなくても、それは熟考を積み重ねた結果の変わっていないという事であり、それはすなわち変化しているのと同じだという事なのです。
前例踏襲は「無能の証」
「昨年はこのようにしたので」とか、「これまでこのようにしてきているので」なんていう前例踏襲による物事の進め方は、単なる「無能の証」だと言わざるを得ないと思います。
去年と今年は全く一緒でしょうか。過去30年間なにも世の中は変化していないのでしょうか。違いますよね。なのに前例踏襲を良しとするだなんて、死滅に向かっているとしか考えられないです。
この展覧会形式の勉強会も今回の経験を踏まえて、これまでにない新しい方法を取り入れるという変化も行い、また中には元のやり方のほうが良かったと判断できる事柄は元に戻すという変化を行ないながら、来年も開催してゆきたいと思います。
内藤正風PROFILE

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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。