令和6年光風流カレンダー「枯れものの美」の、”枯れぼく” を使った4月の作品を紹介します

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日から4月1日。今年も4分の1が終わり、そして新年度の始まりでもあります。
この時期いつも思うのは、今年に入っての3か月、しっかりと歩むことができてきたのかなぁ。そして足りない部分は、今年の残り4分の3でしっかりと行ない取り戻さないとなぁという事です。

いけばなの魅力の一つ「枯れものの美」を、今年の光風流カレンダーでは取り上げています

光風流の今年のカレンダーのテーマは、「枯れものの美」です。といっても、いけばなをしておられない方には ”枯れものの美” ってなんだそれ?って思われることと思います。

枯れものとは、枯れた素材や晒した素材、あるいはドライになった素材などの総称になります。
いけばなというと生(なま)の植物だけを用いて作品を作ると思われている方が多いでしょうが、実はそうではありません。先に書いたような枯れものと呼ばれるような素材も用いますし、なんならそれだけに留まらず、金属、石、コンクリート、アクリル、紙、ありとあらゆるものを素材として用います。

植物は命あるものとして、その命のきらめきから生まれる存在感は、他の物では決して真似をしたり代替えすることができないものがあります。
一方枯れたものや金属、石、コンクリート、アクリル、紙、ありとあらゆるものは無機質であっても、それぞれの素材が持つ魅力が備わっています。
これら命あるものと無機質なものを取り合わせることによって、いけばなはその表現の幅が無限に広がっているのです。

ちなみに取り上げます素材は次の12種類になります。
1月  サルノコシカケ(掲載済み)
2月  スケルトンリーフ(掲載済み)
3月  ナトラジ(掲載済み)
4月  枯れぼく(今月)
5月  ナタマメ
6月  サボテンの骨
7月  シーブッシュ
8月  ソテツの葉
9月  ヒマワリの実
10月 ストレリチアの葉
11月 スパイダーガムクロウ
12月 パームボート

4月の光風流カレンダーの作品

それでは4月の光風流カレンダーの作品を紹介させていただきます。

 

 

◇作者
長田 達甫

◇花材
枯れぼく(枯れもの)、オウゴンヒバ、シャクヤク

◇花態
生花

◇花器
陶器製変形壺

◇敷板
変形塗り花台

この作品を生けられた長田達甫先生に作品についてのインタビューを行いましたので、撮影風景とインタビューをご覧ください

この作品を生けられた長田達甫先生が、スタジオで写真撮影をされている様子や、作品作りや写真撮影についてのインタビュー、そして作品を動画でご覧いただく事が出来ます。
この動画でしかご覧いただくことができないインタビューのオフショットなども含まれており、カレンダーをご購入下さった皆様がCOCOARのアプリを使用してご覧いただく事が出来る動画とは違う内容になっています。

音が出ますのでボリュームにはご注意くださいね。

YouTubeでは色々な動画のアップも行っていますので、よければ「チャンネル登録」や「高評価」していただければ嬉しいです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。