9月2日(土)3日(日)に「光風流いけばな展」を開催します。今年のテーマは「和をもって継ぐ」です

こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日は光風流いけばな展の出瓶者総会を開催しました。

久しぶり(3年ぶり?)に、コロナ対策で目くじらを立てなくてよい中での開催でしたが、念のために窓を開けて換気を行ないながら開催いたしました。

令和5年の ”光風流いけばな展” は、9月2日(土)3日(日)です

光風流いけばな展は毎年開催いたしております。
これは光風流創流以来の伝統でもあり、これからもこの伝統は守り踏襲してゆきたいと思っています。なぜならそれは、発表の機会のないいけばなのお稽古なんて励みも節目もなく、その先に待っているのは刺激もケジメも学びも何もない狎れ合いでしかなく、私が目指しているのはいけばなを通じた自己成長ですので、そのためには流派の幹部の皆さんを核とした定期的な発表の機会が不可欠だと思うからです。

そんな今年の光風流いけばな展ですが、9月2日(土)3日(日)にイオンモール加西北条の専門店街通路において開催をいたします。

いけばな展は「発表の機会」であると共に「自己成長の機会」でもあります

近年の光風流いけばな展は、イオンモール加西北条の中にある専門店街の通路を会場にして開催しています。
なぜこのような場所を会場として選んでいるのかというと、多くの方が通られる場所であるという事も理由としてありますが、実はそれ以上に大きな理由があります。
それは、いけばな展を開催するときに一般的に普通といわれるような場所ではないという事です。

いけばな展を開催するときには、作品の後ろに壁面を設けます。そして作品に人が当たったり触られたりすることが無い様に会場構成を行ないます。例えるなら展覧会や美術展的な展示の方法と同じだと思っていただければよいでしょう。しかしこの展示方法は基本的には数百年前から変わっておりません。
これは床の間という環境で発展を続けてきた名残が今も色濃く残っており、いけばなの展示が床の間という環境だけに限定されなくなった今も変わっていないという事なのです。

誤解の無い様に書き加えておきますが、この展示スタイルが悪いと言っているのではないですよ。例えばお稽古をはじめられてあまり期間の経っていない方や学校の華道部のような皆さんの発表会などでは、後ろに壁面がある展示スタイルのほうが作品展示がしやすいですから。
しかし私ども光風流いけばな展では、各地で活躍している幹部や中堅の皆さんを代表する方々が出瓶者として作品展示をするのですから、展示のしやすさよりも日頃にあまり経験することの無い展示スタイルで、新しい事にチャレンジすることを通じて自己成長の機会として頂きたいと考えているので、このような会場をあえて選択しているのです。

今年の光風流いけばな展のテーマは「和をもって継ぐ」

今年は私が家元を継承して30年の節目の年になります。なので今回の光風流いけばな展は、家元継承30周年記念の冠のもと開催をいたします。
そんな今年のいけばな展のテーマは「和をもって継ぐ」です。

光風流がこれまで歴史を積み重ねてくることが出来ている要因の1つに「和」を挙げる事が出来ます。ちなみに「和」と言うと仲良くするという風に解釈される方が多いと思いますが、そういう事ではありません。
ザックリというならば、先輩は後輩を可愛がり引き立て、時には厳しく指導する。後輩は先輩を立てサポートする。というイメージです。

和=仲良く=”争わない” という短絡的な解釈をされる方は、馴れ合いや傷の舐め合をしたり耳障りの良い言葉を掛け合うという風に考えがちですが、そういう事ではないという事です。
古来より日本において大切なこととされている、父子の親(ふしのしん)や君臣の儀(くんしんのぎ)、夫婦の別(ふうふのべつ)や長幼の序(ちょうようのじょ)、そして朋友の信(ほうゆうのしん)って感じです。

なので今回の「光風流いけばな展」では、これまで積み重ねてきた和をもっと深く大きくするために、全ての作品を5人~6人一組になって制作するようにし、支部という枠組みを超え年長者と中堅と若手が一緒になって作品作りを行なう様に計画をしています。
いけばなの作品作りを通じて、先輩から後輩にどんな教えを継いでゆく機会とすることが出来るのか、あるいは光風流の伝統を未来に継いでゆく機会としてゆきたいと思っています。

9月に開催する光風流いけばな展、どうぞお楽しみになさってくださいね。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。