展覧会形式の勉強会を開催しながら改めて思った、「慣習と思い込みほど怖いものは無い」という事

こんにちは、そして、こんばんは、内藤正風です。

金曜日から開催していた「展覧会形式の勉強会」3Days、本日盛会のうちに幕を閉じる事が出来ました。
会期中にモデル作品を展示してくださった皆さん、会場にお越しくださった皆さん、本当にありがとうございました。

あがらう事が出来ない外圧こそが改革の好機

展覧会形式の勉強会は毎年開催しており、今年も新しい取り組みを行ない、予想していた成果を出すことが出来ました。特にこの3年間は様々な取り組みを毎回取り入れながら行なっていますが、その一番の原因になったのはコロナだという事は言うまでもありません。
すなわちコロナでこれまでと同じ事が出来なくなったという事です。

しかしこれって、私は良いキッカケになってくれていると思っています。それは、何も不都合が起こっていなければ、これまで順調に行なう事が出来ていたので、ことさらに何かを変えようという思考にはならなかったでしょうし、万一何かを変えたいと思っていても、なんでわざわざそんな面倒なことするの?と皆さんから思われるだけで済んでしまっていたと思うのです。
つまり何かを変化させようとするときには、ある種の外圧があったほうが、改革のキッカケにしやすいという事なのです。

出来ないことが有るという事は、は出来ることが有るという事

今回のコロナでは出来なくなった事柄が沢山ありました。その何よりも大きなものは「人が集まることが出来ない」という事です。
私が行なっているいけばなは、人と人が集うという行為が不可欠です。お稽古をするにも先生と生徒さんが同じ場所にいるから出来るのですし、いけばな展は複数の方が集うから成立するのです。なのに人が集ってはいけなかったり、人数制限をしながら行わなければならなかったりと、これまでは普通だったり良しとされていたことが、全てしてはいけない事になってしまいました。

しかしこれまで出来ていた方法が出来なくなった時に、私は出来る事を考え探すようにしました。
例えば大人数が集まってはいけないのならば少人数で行なおうとか、人数を限定するために完全予約制にしようとか、全員参加が基本という考え方を限定参加を基本の考え方に変化させたりしました。
その結果どうなったかというと、今までは人数がいなければ不可能だと思っていた色々な運営に関することが、実は少人数でも回してゆく事が出来るという事がドンドン判明していったのです。

出来ないことが有るという事は出来ることもあるという事ですし、こうでないとならないと思い込んでいたことが別の方法のほうが効率が良いという事が分かったりしたのです。

慣習と思い込みほど怖いものは無い

毎年開催している展覧会形式の勉強会は、コロナ前までは開催のシステムについてほぼ何の変化もなく毎回行っていました。
これまでこうしてきているから。。。こういうものだから。。。展覧会形式の勉強会はこうでなければならない。。。
その時代はいまから思えば、完全な思考停止だったと思います。

人間は慣れの動物です。なので慣れたことを行なうのが安心できるし行ないやすいのですが、そこに成長につながる要素は1mmも無いのも事実だと思います。
とはいえ何でもむやみやたらに変えればよいという事ではなく、変えるべきところは変え、変えてはいけない部分は変えないという、しっかりと見て考えて取り組むという事が大切なのだとつくづく感じています。

そんな事を今回の展覧会形式の勉強会でも感じる機会になりました。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。