今日から5月になりましたので、光風流カレンダーの今月の作品「日本昔話 かぐや姫」をご紹介します

こんにちは、内藤正風です。

ゴールデンウイークまっただ中の今日から5月になりました。
私どもの地元兵庫県では緊急事態宣言が発令されており、「連休だ~!わぁ~~~い!!」って感じではなく頭の上に暗雲がかかっているような心持ちです。

とは言え、だからと言って陰気になったり暗くなるのではなく、可能な範囲で楽しめることをいかに行うかが大切だと思っています。

自分の好きなものや綺麗なものに囲まれるのも、おうち生活を楽しくする秘訣です

このような環境の中では特に、お家での過ごし方が大切だと思いますし、その内容も多種多様になってくると私は思います。
言い方を換えれば、自分の好きなものに囲まれて過ごすという事です。

あなたの好きなものは何でしょうか。車、庭いじり、料理、アウトドア、DIY、ここに挙げきれないほどの好きがあると思います。
そんな好きなものに囲まれていると、自然にウキウキしてきたり心が落ち着いたりリラックスすることが出来る様になってくると思います。

光風流でいけばなをお稽古されている皆さんは、上手下手ではなく自分なりにお花を生ける時間を持たれたり、いけばなの本やカレンダーで作品を楽しまれたり動画をご覧になられたりと、もう既に好きに囲まれて生活を楽しまれている方ばかりだと思います。
そう考えると、いけばなをされている方って時代の最先端を走っておられたのです。

5月の光風流カレンダーの作品

そんな光風流の今年のカレンダーは、「日本昔話」をテーマにして1年間を表現し彩っており、今月の作品は「かぐや姫」になっています。

 

◇作者
松本 美甫

◇物語
かぐや姫

◇花材
タケ(枝)、オンシジューム(黄)、バラ(ピンク)、ケイトウ(オレンジ)、カーネーション(赤)、カスミソウ(白)、ソリダコ(黄)、タマシダ(葉)

◇花態
生花 生け合せ

◇花器
長橋杭(光風好み)、亀(光風好み)

◇敷板
砂利

この作品を生けた松本美甫さんから、作品についての一言

私が考える竹取物語の代表的なシーンは、おじいさんが山へ竹を採りに行き、竹やぶで光り輝く竹を見つけそれを切ってみると中に小さな可愛い女の子が座っているイメージで、それをお花で表現しようと構想を練りました。

作品を作るにあたり、物語の竹取のおじいさんのごとく実際に山へ竹を取りに行きました。汗をかきながら大変でしたが、そのおかげでこの作品を作ることができました。

持ち帰った竹の汚れを落とし竹やぶのイメージになるように作品作りを進めていたのですが、なかなか思い通りイメージにならず苦労しました。
そうこうしている間に竹の色が褪せてきたので再度山へ竹を採りに行ってきました。
持ち帰った竹の処理は2回目ということもありスムーズにでき、竹やぶをイメージさせる構成も出来上がったのですが、今度はお花を立体的に生けるのに苦労しました。

タケの切り株に生けているカーネーションはかぐや姫をイメージするようにし、その周りのお花で光り輝く様子を表現しました。

この作品を見てくださいました皆様に、竹取物語の中のかぐや姫の可愛くそして美しい姿を思い浮かべていただけると嬉しく思います。

松本美甫さんの光風流カレンダー 生け込み&撮影風景

スタジオで写真撮影のためにカレンダーの作品を制作されている松本美甫さんの様子もご紹介させて頂きます。
音が出ますのでボリュームにはご注意ください。

よければ「チャンネル登録」や「高評価」していただければ嬉しいです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。