私は「光風流のいけばな」を通じて、皆さんに様々な「体験」をして頂きたいと思っています。だって人生を豊かにする要素の一つに「体験」は外せないものだと思うからです

こんばんは。内藤正風です。

今日は夕刻から、光風流創流60周年記念記念出版の作品集に掲載するいけばな作品の写真撮影に立ち会ってきました。

いけばな作品の写真撮影は、とても楽しい作業です

私は”いけばな展”などの作品の生け込みも楽しくて大好きですが、いけばな作品の写真撮影も全く別の魅力があるので、とても楽しいですし大好きな時間でもあります。

このいけばな作品の写真撮影って花を生けて仕上げるという作業だけではなく、作品に合わせてバックの色を考えたりライティングを調整して、作者のイメージや意図をいかに1枚の写真と言う媒体の中で仕上げてゆくかという作業でもあり、少しずつ少しずつ完成に近づいてゆく作業感が、本当に楽しい時間です。

チョットでもカメラを触ったことのある方にはお解りいただける経験かと思いますが、ライティングがちょっと違うだけで写真になった時には全く違う写りになったり、レンズや絞りが変わっただけでもまるっきり別の写真になる醍醐味は、プロのカメラマンさんと二人三脚で作り上げる作品だからこそ味わう事が出来るものだと思っています。

写真撮影の醍醐味も昔と今では全く違います

いつもいけばな作品の写真撮影でお世話になっているスタジオ栄光社の宮本博文さんの今日のFacebookの投稿を見て、今から20年前の写真撮影の様子をふと思い出しました。

昔はデジカメではなくポジフィルムを使っていましたので、作品がどんな風に映っているのかを確認するのはポラロイドで行なっていました。
生けた作品の枝や葉や花などのバランス、そしてライティングなどを直しながら、ポラロイドで撮影して確認しながら、作品の気になるところを修正をしていたんのです。

今の様にデジカメで何十枚でも撮影して、その場でドンドン確認が出来るって時代じゃありませんでしたから、集中力と言うか一発勝負力みたいな緊張感は、昔の方が何十倍も大きかったです。

だってポラロイドの撮影って1枚につき数百円必要でしたから、仮に1枚500円としたら10枚使ったらそれだけで5,000円必要になっていたのです。
それにデジカメの様に、タブレットで表示して細かい部分を拡大して確認するなんて芸当はポラロイドではできなかったですしね。

なので当時の緊張感が、今から考えるととても懐かしいです。

デジカメに進歩したぶん、光風流の皆さんにも広く写真撮影の醍醐味を味わって頂く事が出来るようになりました

現在はそのようなことが無くなった分、皆さんに楽しんで頂きながら写真撮影に臨んでいただく事が出来るようになりました。
なので光風流では、毎年発行しているカレンダーや今回制作中の創流60th記念誌の作品をお願いするにあたっては、幹部や中堅の先生方だけではなく若手の皆様にもドンドン加わって頂くようにしています。

ちなみに今日の撮影で作品を生けて頂いたのは、今回の写真撮影は初めての体験の方でしたので、初体験のワクワクやドキドキも含めて満喫して頂く事が出来たと思います。

「光風流のいけばな」を通じて、皆さんに普通はできない体験をしてもらいたい

私は「光風流のいけばな」を通じて、普通ではすることが出来ない「体験」をしてもらいたいと思っています。
それは、昨日のブログ
「体験」しなければ分からないことが世の中には沢山あります。豊かで楽しい人生を送るには「体験」をキーワードにすれば良いと私は思います
の中でも書いている通りです。

豊かな人生を送るために必要な要素にはいくつかありますが、その中の外すことが出来ないモノとして「体験」があると私は思っています。

知らない体験をする。より高いレベルの体験をする。
これって絶対にその人の話題が豊富になると思うのです。すなわち人間としての厚みや深みが加わるという事ですし魅力が増すってことですよね。
そして色んな体験を通じて驚いたり喜んだり楽しんだりできるって、人生を大いに楽しむことが出来るっていう事だと思うのです。

これからも私は「光風流いけばな」を通じて、皆さんに沢山の「体験」をしていただくことが出来るようにしていきたいと思います。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。