体験こそが人を育てるので、来週開催する「追善いけばな展」はその為に行なうのです

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

以前からご案内させて頂いている「内藤仙甫先生50回忌追善いけばな展」が、いよいよ来週になりました。

本いけばな展を企画した時には「まだまだ先だなぁ」と思っていましたが、あと5日で会場設営並びに生け込みになります。

人は体験で成長する

私には自論がいくつかありますが、その中の一つに「豊かな体験こそが人を成長させ、人生を豊かにする事が出来る」というものがあります。
これは、幼少期の人格形成から大人になってからの成長まで全てに言う事が出来る事であり、オギャーと生まれた瞬間から棺桶に入るとき迄、当てはまる事だと思っています。

この一番わかりやすい例は、幼少期の子供が一番良い例だと思います。それまでお家で過ごすのが普通だった子供が、保育園や幼稚園に行くようになったら一気に成長します。とにかく良い事も悪い事も全部、覚えて帰ってきます。この時期って、日一日と成長という名の変化を目の当たりにできますよね。
これ何故だかというと、毎日新しい事を体験しているからです。

つまり、本人が成長したいとか変わりたいなんて全く意識していなくても、周りからの刺激に基づく体験によって、人は変化するし成長するという事に他ならず、これは老若男女問わず人間の本質なのです。

いけばなは体験を通じて成長を得る機会です

「いけばな」というと、お花を生ける技術や知識を学ぶものと思われがちですが、それは大きな間違いだと私は思っています。では、いけばなとは何かというと、「お花を生ける事を通じて自らの成長を図るもの」に他なりません。つまりお花を生ける技術や知識を学んでいるのは「手法」であって、目的ではないという事です。

なので私は、いけばなのお稽古はお花を生ける事だけ行なっていたのではだめだと思っています。したがって私はお稽古の終わった後に、生徒さんとお茶を飲みながら様々なお話を必ずさせて頂くようにしていますし、色々なところに一緒に出掛けてゆくという事を行なうようにしています。

効果的な体験には三つの柱がある

ではこの体験を基にした成長を効果的に進めるためにはどうしたら良いかというと、三つの事を行なうだけで大丈夫です。

まず一つ目は「継続して体験をする」という事。これはいけばなの場合には定期的なお稽古、あるいはいけばな展がこれにあたると言えます。
二つ目には「体験したことを振り返る」という事。これはいけばなの場合には、お稽古をした後のお茶を飲みながら話をする時間であったり、いけばなの仲間と話をする機会という事になります。あっ、お稽古の中での繰り返すお稽古もこちらに当てはまりますね。
そして三つ目は、「本物に触れる」という事です。例えばいけばな展に足を運ぶ。美術館や博物館、舞台や映画にいく。いけばなで用いる諸道具の制作過程を見学したり自ら体験してみる。名所旧跡を訪れる。日本の様々な伝統文化を体験する。こういう事を通じて自分のレベルを上げてゆく事になります。

追善いけばな展を通じた体験

来週開催する「追善いけばな展」では、多くの体験を光風流の皆様に提供する機会にしたいと思っています。
それは、いけばな展に作品を展示する人、いけばな展にお越しくださる方、その双方に体験を通じて何かしらの学びや刺激を得て頂ける機会にしたいと思っています。

そしてもう一つ付け加えるならば、体験に「良い悪い」は無いと思っています。なぜなら反面教師という言葉や、失敗は成功の基という言葉がある様に、体験自体には良し悪しは無く、その体験から何を学ぶかこそが大切だからです。

今回の追善いけばな展が、私共の教室にお越しになられている皆さんや光風流の皆さんにとって、体験を通じた魔場日と刺激の場になる事を切望しています。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。