「慣習と思い込みほど怖いものは無い」という事を改めて痛感した、展覧会形式の勉強会

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

先週末に開催した「展覧会形式の勉強会」3Daysでは、今回も新しい取り組みをいくつか実験的に行ないました。といっても大きな大改革を行なったという訳ではなく、小さな事をコチョコチョとやったのです。

時代も環境や状況も、常に変化している

この展覧会形式の勉強会は毎年開催しており、今年も新しい取り組みを行ない、予想していた成果を出すことが出来ました。そんな改革ですが、以前からこんなに毎回毎回、それなりの改革を行なうことが出来ていたのかと言いますと、けしてそんな事はありませんでした。どちらかというと何か新しい事を取り入れ行なおうとすると、「そんな事しなくてもこれまで通りで良いじゃないですか」という意見の人が多かったのが現状でした。
ではそんな中で、なぜこのように新しい取り組みをいつもいつも行うことが出来るようになったのかというと、そのきっかけはコロナ禍でした。

コロナが原因で、人が集まることが出来なくなったり、これまでと同じ手法を全く使うことが出来なくなった事により、とにかく全てを変えるという道しかなくなり、これが契機になりました。
つまり何かを変化させようとするときには、ある種の外圧があったほうが改善改革のキッカケにしやすいし、また、その機会を逃さずに改善改革を続けてきた事によって、そういう風土を根付かせることが出来たという事でもあるのです。

「とにかくやってみる」ことの大切さ

今回の展覧会形式の勉強会で行った改善改革ポイントの1つに、駐車場係の廃止があります。

光風流本部いけばな教室は都心ではなく地方に位置していますので、お越しになられる方の大半がお車でお越しになられます。なのでこれまでは光風流本部いけばな教室の駐車場において、早く来られた方と後から来られた方のお車が錯綜しないように、関係者で交代に駐車場の係を担当していただいていました。
が、この駐車場係って車の誘導をするだけなのですが、中々にハードワークなんです。夏は暑いし冬は寒い。晴れれば太陽の光にずっと当たっていなければならないし、雨が降ると傘をさしていてもやはり濡れてしまいます。
なのでこの駐車場係を無しにすることが出来ないかと思い今回新たな形を取り入れてみたのですが、バッチリうまく行って万々歳だったという事なのです。

思う事があれば「とにかくやってみる」って、本当に大切だなと改めて思う機会になりました。とにかくやってみる。その結果改善すべき点が見つかったら、改善してまたやってみればいいんです。そして色々と試行錯誤をして、どうしてもだめだった場合には元に戻せばいいだけの事なんですから。

慣習と思い込みほど怖いものは無い

「これまでこうしてきているから」ということで毎回駐車場係を設けていたのですが、いまから思えば完全な思考停止状態だったんだなぁと思います。

人間は慣れの動物です。なので慣れたことを行なうのが安心できるし行ないやすいのですが、そこには進歩や進化につながる要素が1つも無いのも事実だと思います。
とはいえ何でもかんでも変えればよいという事ではなく、変えるべきところは変え、変えてはいけない部分は変えないという、しっかりと見て考え、そして熟考の上に取り組むという事が大切だと思います。

また来年開催する展覧会形式の勉強会でも、新たな改善をいくつか取り入れようと思っています。これから来年まで試行錯誤をしながら最善の方法を練り上げてゆきますよ。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。