世の中を”黒”と”白”のみで判断し全てを綺麗にしたら良いのかというと、その歪が色々なところに出てきてしまうように思います
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
今日は今年の1月に開催した光風流新年会の最後の実行委員会と実行委員の皆さんの慰労を兼ねた会合を開催し、私がお気に入りの中華のお店に行ってきました。
こういう機会にはいつも思うのですが、なにかを一緒にやり遂げた仲間との食事って、ほんと楽しいですよね。
その帰りの車の中で色々なお話をしながら帰ってきたのですが、その中で今後の社会について考えさせられる内容もあったので、今日はそのことについて書きたいと思います。
とはいえ、結論が出るとか何か学びがあるというような内容ではなく、私の感じたり思ったことを垂れ流すだけのブログになると思いますので、気軽にお読みいただければ助かります。
時代が違えば価値観も判断も違う
昔って学校で体罰って普通でした。男性だからとか女性だからとか関係なく、叱られたら殴られたり、気合入れるのにお尻を棒で殴られたりしていました。なんなら頭髪検査に違反したら丸刈りとかも普通というか日常でした。もちろんこれらの行為は、今の価値観で考えると全てアウトになりますが、その当時は普通でした。
あるいは男の子は小学生くらいになったら肥後守というナイフを持っているのが普通で、そのナイフで枝を削ってお箸を作ったり、ザリガニを釣って調理する時にもそのナイフでさばいたりしていました。なので私が小学生の時に家から出かける時には、肥後守とマッチは必ずポケットに入っていました。これも今の小学生がこんなことをしていたら一発アウトです。
ほかにも例を挙げれといわれればいくらでもあるのですが、いづれにしろ1つはっきりという事ができるのは、昭和という時代は今とは全く違う環境であり世の中の価値観で、今よりももっと乱暴な考え方や行動が身近にあったように思います。
暴力やハラスメントは絶対にいけないことですが、目に見えないとか個人が特定できないから良いのではないと思う
そんな昭和の真っただ中で少年青年時代を生きてきた私が思うことがあります。それは、昭和から平成、そして令和と時代が移り変わってきて、乱暴なことはしちゃいけないよとか、ハラスメントというようなこともあらゆる場面で言われるようになってきましたが、その結果、犯罪は減っていないどころかますます凶悪化しているし、乱暴な考え方や行動も昭和の頃のようなことはなくなっても、SNSなどを使って自分は姿を現さずに他人を攻撃したりする様に昔とは手法を変えながら乱暴な考えや行動も全然減っていないし、なんならより質(たち)が悪くなっているように思うのです。
色んなことを顧みて、反省し、改善するという事は、とても大切だと思います。昭和が良かったなんて言うつもりも毛頭ありません。しかし今の世の中って見方によっては、昭和の時代よりも陰湿化し知能的になり結果悪質化しているように思うのです。
「水清ければ魚棲まず」ということわざがあります
古来からのことわざに「水清ければ魚棲まず」という言葉があります。水が汚いと魚が棲めなくなります。しかしだからと言って水を綺麗にしすぎると魚にとっては棲みにくい環境になるので、今度は魚が棲まなくなってしまいます。
今もしかしたら日本も、水をきれいにしなければならないという考えで色々なことを綺麗にしているのですが、逆に綺麗にしないといけないという取り組みが偏りすぎて、人間にとっては住みにくい場所になってしまっているのではないかとも思うのです。
決して暴力を肯定しているわけではありません。そして昭和を礼賛しているのでもありません。しかし何から何まで”黒”か”白”かで判断して、黒はすべて悪という風にすることを”善”としてしまうと、良くないことは全て水面下に潜り、目につかないところで陰湿に行われるようなことにもなりかねず、まさに「水清ければ魚棲まず」の言葉のように息が詰まって生きにくいというか住みたくない日本になってしまうのではないかと私は感じるのです。
汚い水では魚は棲めません。しかし水が綺麗になりすぎると魚にとっては棲みにくい環境になってしまうので、そのところのバランス感覚こそがこれからは重要なのではないかと思うのです。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。