「高橋智甫先生20年祭追悼いけばな展」の開会は、”魔除け” からスタートしました

ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。

今日と明日の2日間、光風流本部いけばな教室では「高橋智甫先生20年祭追悼いけばな展」が開催されています。

イベントのスタートはいつもワクワクします

イベントって、企画しているとき、準備中、開催中、いつもワクワクします。そんな中イベントががスタートする瞬間もワクワクする時間です。

これまでの企画や準備が形になっていよいよ始まると思うと心が躍りますし、お越しくださった皆さんとどんな時間を過ごすことが出来るのか、そしてどんな笑顔やどんな話題が出てくるのか、そんなことを考えているとワクワクが止まらないです。

今回の「高橋智甫先生20年祭追悼いけばな展」は、私は主催でもなんでもないのですが、光風流本部いけばな教室を会場に開催されていますので、気持ち的には主催者寄りになってしまっていて、開会前にワクワクしながら会場を覗きに行かせていただきました。
あっ、もちろんいけばな展にお伺いさせていただく家元としてですよ。

いけばな展開会直前の会場で。。。

会場として使用されている研修室に近づいてゆくにつれて何か音が聞こえてきたので、「なに?何?ナニ?」って思いながら近づいていったら、こんな風景が。

どうですか、まるで爆竹みたいでしょ。(笑)
ちなみのこれは爆竹ではなく、荷物とか送るときの緩衝材、俗にいうプチプチをみんなでつぶされていた音だったのです。

中華の文化では、何かが始まるときや節目には爆竹を鳴らします

爆竹というと、中華の方々は、何かが始まるときや節目の時には、爆竹を鳴らします。焚くといったほうがいいのかな。それは開店や新年というような大きな事だけではなく、例えば体育祭の開会というようなときにも爆竹が鳴ります。
ちなみに爆竹をなぜ鳴らすのかというと、景気づけみたいな気持ちもあるのでしょうが、何よりも魔除け厄除けとしての意味で行われていますので、とにかく大きな音を、とにかく沢山の音をさせる事が大切なのです。

ちなみに以前に中国にいけばな指導に行ったときに、ある企業の提携の除幕式に参列したことがあるのですが、このときなんかはホントすごかったのでご紹介させていただきます。

ちなみに再生してすぐに ”ダー” って音が聞こえているのは、これ爆竹の破裂が多すぎて、パンパンパンって聞こえるのではなく ”ダー” になってしまっているのです。
そして最後の大音響は事故ではなく、最後の最後にドッカーン言わすのが爆竹の作法なのです。すごいでしょ。
空中でも破裂で飛んで行った爆竹がパンパン言っていますし、そんな状況の中コンパニオンのおねーさんは笑顔で全く動じずに立っているし。(笑)
それだけ中華の人たちにとっては爆竹というのは日常なんだなぁと感じました。

とはいえ現在では、騒音とかゴミというような問題から爆竹が社会問題になって、あまり鳴らさなくなったと聞きます。
爆竹の良し悪しは置いといて、何事によらず伝統の文化が失われてゆくというのは何か寂しいように感じるのは私だけでしょうか。

この度の追悼いけばな展が開催された皆さんやお越しくださった皆さんにとって、心に残るものになるように祈っています。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。