人はついつい100⇔0で物事を考えがちですが、0という選択肢をなくすようにすればそこから進化が生まれるのです
目次
ごきげんよう、こんにちは、そしてこんばんは、内藤正風です。
今日は光風流本部いけばな教室において、光風流の幹部そして幹部候補の先生方対象の講習会を開催しています。
そのような中、家元主催の講習会では、動画による受講やオンラインによる受講も行なっているので、今日はそのことについてブログに取り上げたいと思います。
本日の講習会も、動画受講の希望者がおられましたので、撮影しながら講習会を開催しました。
講習会や研究会の進化の始まりは、コロナ禍からでした
動画による受講やオンライン受講は昔から行っていたものではありません。一番最初の始まりはコロナ禍に突入した2020年からでした。
その前年の2019年12月に中国の武漢で今までにない新しい病気が拡散し始めたというニュースを耳にし、そして2020年1月には日本で拡散が始まり、3月4月の頃には人が集まるイベントや催しは中止、いけばな教室のようなものも床面積によって開催方法などについて指針が示され、お越しになられる皆さん自身が病気が怖いから二の足を踏むというような状態になりました。
そのようななか光風流では、2月にはzoomを導入して、役員会や家元主催の講習会だけではなく各地の支部において開催している講習会もオンラインで行うようになりました。
なのでもともとの始まりの原因は世界的なパンデミックという外的要因ではありましたが、その時にオンラインに対する取り組みを試行錯誤しながら行なったおかげで、オンラインを導入して講習会や研究会を進化させることが出来たのです。
オンライン受講と動画受講とは
オンライン受講と動画受講ですが、これらは一見するとほとんど同じようなことに感じる方もおありかと思いますが、実は全く違う性質のものになります。一言で言うならばリアルタイムかそうでないかの違いです。
オンライン受講は、講習会を開催しているまさにその時間にzoomを使用して、お家をはじめとして講習会を開催している会場とは別の場所において講習会を受講するという形になります。そして動画受講は、開催している講習会を動画で撮影し、YouTubeでご覧いただきながら別の時間や別の日に講習を受講していただくものになります。
なのでこのオンライン受講と動画受講の違いは、リアルタイムかそうでないかになり、オンライン受講の場合には画面を通じて質問をすることも出来る双方向の受講になりますが、動画受講の場合は動画を見ながらお花を生けるという一方向の受講になるという事なのです。
オンライン受講は、離れた場所にいても講習会を受講することが出来ます
オンライン受講の一番のメリットは何かというと、離れた場所にいても講習会を受講することが出来る事にあります。
例えばコロナに感染したとしましょう。その場合最低5日間は外出することが出来なくなります。しかしコロナに感染したけれど熱もないし身体もしんどくないという場合には、このオンライン受講を希望していただければ、お家にいながら講習会を受講していただく事が出来ます。
そしてオンライン受講は双方向になりますので、分かりにくいことがあった場合にはその場で質問をしていただく事が出来ますし、画面を通じてオンライン受講されている人が生けられた作品の指導をさせていただく事も出来るのです。
動画受講は、差し支えて欠席されても、予定のカリキュラムを学ぶことが出来ます
そしてもう一方の動画受講のメリットは何かというと、欠席しなくてはならなくなっても、予定のカリキュラムを学ぶことが出来るという事です。
講習会や研究会は決まった日時に開催しています。とはいえ皆さんそれぞれに、地域での催しがあったり、法事や結婚式というようなお家の催し、体調を崩して出かけられない、お仕事で会社に行かなければならないというような外せない事情が起こってくるのも事実です。
そんな時に動画受講があれば、日を改めて、あるいは時間を改めて、講習会を受講していただく事が出来るようになります。
つまりその気さえあれば、予定のカリキュラムを学び損ねる事がなくなるという事なのです。
選択は「100⇔0」ではない
海外に(あるいは遠隔地に)在住しているので、家元の講習会を受講しに兵庫県加西市まで行けない。子供さんやお孫さんの運動会や発表会があるので講習会に行けないけれど、動画を見ながら受講ししよう。コロナに感染したけれど元気なので講習会を受講したい。お子さんやお孫さんの目を離せないので講習会に行けない。というように距離が遠いからあきらめないと仕方がないとか、所用で講習会を受講できないとか、外出することが出来ない状況なので行きたいけれど行けない。というときに、あきらめていただきたくないのです。
選択肢として「受講できるか・受講できないか」という100⇔0ではなく、「現場で受講できるか・オンラインで受講できるかか・動画で受講できるか」という0という選択肢の無い環境を用意させていただきたいという事なのです。
出来ない理由探しや、足りない不満を並べ立てても、そこから改善や進化を見出すことはできません。オンライン受講も動画受講も万全のものではないですが、無いよりはあったほうが良いと思うのです。
という事で、本日も動画受講をご希望されている方のために、動画撮影を行いながらの講習会でした。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。
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