今日は二十四節気の「雨水」で、これから三寒四温で一雨ごとに少しずつ暖かくなってゆく時候になります
こんにちは。内藤正風です。
今日は二十四節気の「雨水(うすい)」という日になります。
これまでの寒い盛りから気候が段々と暖かくなってきて、雪が雨に変わり、積もっている雪が溶け始める事項になってくるよ~ってことなんですね。
なのでこの「雨水」以降に ”春一番” が吹くようになってきますし、古来より農作業の準備を始める目安ともされている日でもあるのです。
これからの季節は「三寒四温」で暖かくなってゆきます
ところで、暖かくなってくるこれからの季節を表す言葉に「三寒四温(さんかんしおん)」があります。
この言葉、元々は朝鮮半島やその周辺の中国大陸の冬の気候を表す言葉として生まれたものだそうで、寒い日が3日ほど続き、そのあと4日ほど温暖な日が続き、そのあとまた3日ほど寒い日がやってきて暖かい日が4日ほど続くという繰り返しになる特徴をあらわしたものだそうなんです。
しかし日本では、冬から春に向かう時期に3日ほど寒さが続いて暖かい日が4日ほど連続するという周期で徐々に暖かくなっていくので、春に向かっていく時候を表現する言葉として定着し使われる様になっています。
一雨ごとに暖かくなる
冬から春に向かっていく季節をあらわす言葉に「一雨ごとに暖かくなる」ってのもありますね。ちなみにこの逆の「一雨ごとに寒くなる」って言葉も耳にします。
どちらもその季節の移り変わりを表した言葉ですが、こういういろんな表現を見たり聞いたりしていつも思うことがあります。
それは、日本人って古来より季節の移り変わりを敏感に肌で感じ、それを日常生活の中に取り入れて役立てるとともに、色んな文化として昇華させていったんだなってことです。
日本に近い気候は日本以外の国にもある
日本の特徴として私たちはよく「日本には四季がある」といいます。しかしよくよく考えてみたら四季は日本だけではなく、日本と同じくらいの緯度にある国には存在しているんですよね。
ではそんな中で、なぜ日本はこんなに四季を殊更に取り上げるのかというと、季節の移り変わりの微妙な違いをとらえ、その中で農耕の目安としたり、和歌やいけばなや茶道や書をはじめとする文化に大成させていった感受性や叙情といった感性が豊かな民族だったからなのではないかと思っています。
風情を感じ楽しむことができる民族「日本人」
雨を単なる面倒くさいものとか、神からの恵みと捉えるだけではなく、雨の降り方ひとつにも「ざあざあ」「しとしと」「しょぼしょぼ」「ぽつぽつ」などと色々な風情を感じそれを表現し楽しむことができる感性は日本人ならではのものだと思います。
そんな日本人の良いところを、いけばなを通じてもっともっとみんなに知ってもらったり楽しんでもらえるようにしたいなぁ~って思った雨水でした。
内藤正風PROFILE
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平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。