鉢植えを枯らしてしまう理由のNo1と、水のあげかたについて。

こんばんは。
いけばなの光風流家元 内藤正風です。

昨日、光風流本部の玄関前に置いていた観葉植物を、エントランスに入れました。

 

朝晩の気温が結構低くなってきたので、これからやってくる冬に向けて建物の中に避暑ならぬ避寒させてあげました。

ところで鉢植えを楽しまれている皆さん、冬の水やりはどうされていますか?
私はこれから来年の春までは、3回くらいしかお水はあげません。
ええ、2ヶ月に1回~1.5か月に1回くらいです。

鉢植えをダメにしちゃう理由のNo1は。。。

実は鉢植えをダメにされる方の理由の一番多いものは、水のあげすぎなんです。

こまめに世話をされる人ほど毎日お水をあげたりしちゃうのですが、よっぽど陽に当たっているような環境だったり鉢自体が極小サイズのものでもない限り、毎日水をあげる必要はありません。
ええだって、そもそも鉢植えの土はいつも濡れていないといけないものではないんですから。

そもそも根っこは、いっつも濡れている環境の中にいると根腐れを起こしてダメになっちゃいます。
なので鉢植えは、水をたっぷりとあげる→土が乾ききるまで水はあげない→土が乾ききったらお水をあげる、と言うサイクルを繰り返すのが望ましいのです。

そして特に冬は、植物は休眠期に入ります。
活動を休んでいるのですから、そもそもお水をそんなに必要とはしていないと言うことなんです。

土が乾いてからと言うのはどんな状態なのか

私は土が乾ききってからお水をあげます。
この土が乾くと言うのは、鉢に入っている土すべてが乾いてから水をあげると言う事です。

私達は鉢植えを上から見ているので鉢の上部の土が乾いたらついつい水をあげたくなってしまいますが、鉢の底に入っている土まで完全に乾くまではお水はあげる必要はありません。
だって上が乾いただけでお水をあげていたら、中央部や下部はいっつも水に濡れたままになっちゃいますから。。。
これが先ほど書いた「根腐れ」の原因になっちゃうのです。

なので鉢植えの土が乾いたなぁと思ったら、鉢植えの土の中に指をぐりぐり―って差し込んでみてください。
結構内部は湿っていたりします。

土が乾くということは、根っこが空気に触れる事が出来るという事でもあります。
根も空気が必要ですので、土は完全に乾かすようにしてあげてください。
冬場はそのまま数日放っておいても大丈夫です。
(ただし水がチョットでも切れたら枯れてしまうようなものはその限りではないですよ。まあそんな植物はほとんど無いですけどね。)

水のあげかたとポイント

水をあげる時には、思いっきりたくさんあげてください。
私はお水をあげる時には、鉢植えをエントランスから玄関の外に出して、た~~っぷり水をあげます。

どのくらいあげるのかというと、鉢植えの上部が水で満たされて、下からも水が流れ出ている状態になるくらいあげます。

水をこんなにいっぱいあげると言うのには理由があります。

理由その①
水をいっぱいあげる事で、鉢植えの土の隅々まで水をいきわたらせる。

コップとかでチョロってお水をあげただけでは、鉢植えの上部が湿る程度で中まで十分には水がいきわたっていません。
お水をあげる時には鉢の上から下まで全ての土に十分にお水がいきわたらせることが大切です。

理由その②
水がシッカリと流れる事で、土の中の空気が入れかわる。

土の中の空気は、少しずつは移動していても劇的に変わることはありません。
なのでお水をしっかりとあげることによって、お水が抜けてゆくときに新しい空気が鉢植えの中に引き込まれるということです。

チョット放置しすぎちゃったかなぁ。。ってくらいでも大丈夫です。
冬場は時に鉢植えはお水のあげすぎに注意してくださいね。

ーー追記ーー
ただしこの基準は兵庫県です。
北海道で真冬はボイラーがガンガン入っているので、お部屋では半袖Tシャツ1枚で過ごせるような環境や、沖縄で最低気温が10度より下がらないような環境の場合には、ココに書いているようにしてはダメですよー。
基本は”土が乾燥してしまったら水をあげる”って感じです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。