日本に古来よりある「月謝」というシステムから見えてくる、日本は歴史があるけれど最先端の国だという事

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

今日は朝から事務、そしてお昼に定例会に出席して、午後からも事務という、私の一番苦手な、事務事務三昧の時間を過ごしています。

いけばなって古くからあるけれど、新しいなぁってつくづく思います

私は子供のころから ”いけばなのお稽古” を行ない、そして学業終了後からは職業として「いけばな」に携わっています。そのような中でいけばなに長く携われば携わるほど、そして深く理解すればするほど、「新しいなぁ」って思う事が多々あります。
それは「いけばな的思考」であったり、「いけばなのシステム」的な事や「いけばなの組織」的な事など、あらゆる場面で感じています。

そんな中、いけばなには「月謝」というシステムが古くからありますが、これも今の時代の最先端を行っているものだなと思うので、今日はそんな事についてBlogを書きたいと思います。

月謝とは何か

「月謝」とは何かというと、その文字の通り「1カ ”月” お稽古をすることに対する ”謝” 礼」になります。
例えば私の教室でしたら、月1回のコースや月2回のコース、そして月3回以上のコースという風にコース設定をしています。そしてそのコースごとに金額を設定しているのですが、この月謝は月の一番最初のお稽古の時にお納めいただく様になっています。
そして、生徒さんの都合でお休みなさっても金額は変わりません。

ちなみに私の教室では、お稽古したいと思ったときに ”気軽に” ”いつでも” お越しいただく事が出来るコースも設定しており、このコースは月謝という形ではなく、その都度の謝礼、いうなれば日謝という形にしております。
ちなみに毎月所定の額をお納めいただく月謝のほうがその都度の謝礼よりも多少お得になっているのは言うまでもありません。

で、ここまで聞かれて感の良い方は、最近色んな所で目や耳にするあるものが思い浮かんだのではないでしょうか。
そうです「サブスクリプション(サブスク)」です。

サブスクリプションは名称は違っていても、まさしく月謝と同じシステムです

「サブスクリプション」って横文字で言われても、そんなん分からへんがな~って方もおありになると思いますので簡単に説明しますと、定期的に定められた料金を支払いながらサービスを受けたり、商品が届いたりするものになります。
テレビや雑誌などでは略して「サブスク」という風に言われていたりします。

例えば毎月一定額を支払う事で、毎月定められた枚数のDVDやCDをレンタルすることができるサービスや、ネットで動画を見放題になるサービスなど、多岐にわたる分野でサブスクというシステムは取り入れられています。
そしてこれらのサービスは上記の例で言うと、DVDやCDのレンタルが上限枚数に達していなかったり、ネットで動画を全く見なくても、毎月の費用は発生するシステムになっています。
加えてこのレンタルの場合には、1枚ずつ有料で借りることもできますし、ネット動画の場合は1本ずつ有料で見る事も出来ますが、毎月の定額のほうがお得な価格設定になっています。

いかがです。サブスクって最近の新しいビジネスモデルのように思われている方も多いでしょうが、実は日本ではもっともっと以前から名称は違っていますが、こういうシステムがあり普通に機能しているのです。

新しい歩みのヒントは、先人たちが積み重ねてきた”学び”や”経験”にある

いけばなは約700年の歴史があります。そう聞くと古臭いもの・・と思われる方が多いかもしれませんが、実は日本の歴史で培われてきたものには、今の時代に合わせて生かす事が出来るものや、今の世に置き換えることで新しい可能性を導き出すことが出来るものがとても沢山あるのです。

月謝って聞くと古くからのものと思われる方が多いでしょうが、サブスクって聞くと新しい手法と思いがちです。しかしその本質的な部分は日本に昔からある手法が、名を変え形を変えて、今の世の中で生かされているのです。

日本は歴史は古いけれど、実は最先端の事を古来より沢山行なっている国だという事を1人でも多くの皆さんに知っていただきたいですし、日本人としての自負につなげていただく事が出来れば良いなぁと思います

内藤正風PROFILE

内藤 正風
内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。